ヨガを教える側になって、まず問題として浮き上がるのがシークエンス。ヨガには多くのポーズがあり、それを流れにして教えます。アシュタンガヨガのように、すでにシークエンスが決まっているヨガの流派もあれば、基礎のポーズ以外は自分で組み立てることができるヨガも。

このシークエンスがとても重要で、シークエンスが上手でなければ、生徒が飽きてしまったり効果が見えなかったりと、マイナスなイメージに繋がりやすいですが、逆に話し上手ではなくても、シークエンスがうまくできていると、生徒も満足します。

そんなシークエンスの作り方、組み方には、どのようなポイントがあるのでしょうか?今回は、このシークエンスについてお伝えします。

シークエンスとは?

シークエンスとは、英語でSequenceと呼ばれるもので、ヨガの一連の流れのことを指します。このポーズを行い、次にこのポーズを行い、流れを作っていきます。そのため、立っていたのにいきなりヨガマットに寝るポーズということはあまり見られません。

ヨガのポーズを数種類連続で行うこと

ヨガのポーズを数種類連続に行うことで、流れができます。例えば、ダウンドッグからブジャンガーサナへの移動は、その流れはすでに区切りがないのですが、そこにチャトランガダンダーサナを加えることで、さらに一連の流れになります。さらに使う筋肉部分も増えるので、レベルを上げることにもつながります。

続けておこない効果を高める

一つずつのポーズを行なっても十分ヨガとして効果はありますが、流れを作ることで飽きることなく続けることが可能ですし、流れを作ることで一つずつ行う時には使わない筋肉を使うことになります。つまり一つレベルを上に持っていくこともでき、効果を高めることができます。パワーヨガやヴィンヤーサヨガはこの流れが一度も止まることなく続けるため、例えばハタヨガなどに比べてさらに強い効果を期待することができます。

ヨガのシークエンスを組み方

テーマ、目的を決める

まずはどんなシークエンスにするかテーマを決めましょう。朝、お昼前、夜眠る前ではシークエンスが変わってきますし、身体に痛いところがある方、マタニティの方はシークエンスを変える必要性があります。そのため、まずはどのような目的で、どのような方が対象になるのかを理解しましょう。

流れの基本に沿う

ヨガのシークエンスには基本のものがいくつかあります。

例えば、初心者が一番初めにレッスンで行うと思われるSun Salutation(太陽礼拝)もシークエンスの基本です。ここから違うポーズを入れたり抜いたりすることで自分だけのシークエンスが出来上がります。

・軽めのポーズから強いポーズへ
シークエンスを作る時には、軽めのポーズ、つまり準備運動ができるポーズから、全身の筋肉を使うような強いポーズに持っていき、少しずつクールダウンさせると良いでしょう。これが理想です。

・徐々に負担をかけていく
いきなり負担が大きいと、体は準備ができておらず、怪我に繋がることも考えられますし、最高のパフォーマンスができにくくなっています。まずは軽いストレッチや背骨を温めるポーズから、少しずつ負担を変えていきましょう。

全体のバランスを考えて組む

全て立位のポーズで1時間では、同じ筋肉しか使えなかったり、生徒にも飽きが生じてしまったりしそうです。前屈、後屈、ねじりやバランス、そして逆転などのポーズを全てバランスよく入れることで、上半身だけではなく下半身やインナーマッスルまで体全体を筋肉を使うように考えていきましょう。最後にシャヴァーサナを入れることも大事な要素です。

シークエンスを組むポイント

ピークポーズ、フィニッシングポーズなど、基軸をつくって考える

例えば、ヴィラバドラアサナをピークポーズにしたい場合、そのポーズに必要な筋肉をほぐしていく必要性があります。これらの筋肉を使うポーズをヴィラバドラアサナの前に行うようにするのです。こういう時に、解剖学の知識が必要になってきます。

起承転結をつくる

ヨガのクラスは起承転結を作ると時間配分がとても楽になります。4つの構成に分けて、準備運動からピークポーズ、そしてリラックスのポーズへと繋げていきます。

似たポーズを探す

筋肉や骨格などを考えずに、まずはピークポーズに似た他のポーズを書き出していきます。例えヴィラバドラアサナを使うときは、パリヴルッタパールシュヴァコーナーサナやアンジャネーヤーサナを取り入れることで、ヴィラバドラアサナへの準備を行っていきます。

ヨガポーズの分類

ポジション

ヨガポーズにはいくつかの分類があります。ここでは、簡単に立って行うものと、マット上で行うものに分けました。

・立っておこなうもの
アルダウッターサナ、ウールドゥヴァハスターサナ、カマトカラーサナ、ガルダーサナ、タダーサナ

・マット上でおこなうもの
アルダマッツェーンドラーサナ、ゴムカーサナ、シムハーサナ、ダンダーサナ、ハヌマナーサナ、パドマーサナ

効果

これらのポーズをすることで得ることができるポーズについてまとめてあります。

・体幹を鍛える
ドルフィンポーズ、バカーサナ、パリピールナナーヴァーサナ、マルジャリャーサナ

・リラックス
シャバーサナ、アーナンダバラーサナ、バラーサナ、バダコナーサナ、スプータバダコナーサナ

・柔軟性を高める
ダンダーサナ、アンジャネーヤーサナ、ゴムカーサナ、ウパヴィシュタコーナアサナ、サマコーナーサナ

ヨガシークエンスの例

朝起きた時のシークエンスの例をご紹介します。

・朝起きた時のシークエンスの例
手を胸の前に当ててアンジャリ・ムドラを作りタダーサナ(山のポーズ)をつくり息を整えます。息を吸って両腕を上に上げ、ウールドゥヴァ ハスターサナ(天への挨拶)です。そのあと、息を吐きながら手を下に持ってきて、タダーサナ(山のポーズ)に戻ります。

次にヨガマットに四つん這いになりテーブルトップに。息を吐いて後方に体を伸ばしてアドームカシュヴァーナーサナ(下向きの犬のポーズ、ダウンドッグ)へ。ここでまた息を一度整えます。

息を吐きながら、体を前に移動させブジャンガーサナ(コブラのポーズ)。息を吐いてダウンドッグへ戻り、息を吸ってテーブルトップのポジションに戻ります。

これを2、3回続けて行いましょう。

最後にシヴァーサナ(屍のポーズ)を5分から10分します。

ヨガのシークエンスとは?その組み方とポイントについて簡単解説のまとめ

ヨガのシークエンスはインストラクターになる上で必ず必要になるスキル。美味しいレストランのメニューのように、幅広いポーズを使い、それを上手く組み立てることで、生徒は満足し、リピーターになってくれます。

シークエンスを作るには、例えば、太陽礼拝などの基礎に違うけれど流れを壊さないポーズを入れてみたり、または生徒の目的に沿ってテーマを決めてみたりするといいでしょう。

また、起承転結をするように、準備運動からピークポーズ、そしてクールダウンの流れに沿ってみたり、逆にピークポーズから考えて流れを作ったりするという方法もあります。

ただし、一番大事なこと、それはバランスよく組むということです。全てが立位のポーズでも問題がありますし、全てがマット上に座っただけで使える筋肉に限界があります。

上半身から下半身、そしてインナーマッスルまで全て使ってできるシークエンスを組むことが、スキル高いインストラクターだと言えます。