皆さんは、最近「ラポール」という言葉をメディアや雑誌でよく耳にされていると思います。ラポールとは、フランス語で「架け橋(RAPPORT))という言葉を表す意味です。

ラポールの形成とは、お互いに信頼感を持ち、親しいという感情が通い合う状態のことを言います。ラポールを創り出すことで、社会生活の中でより良い人間関係を構築釣ることができるのです。

その中でも、大切なのがコミュニケーションです。日常何気なく行っている会話ですが、それをうまく使うにはいくつかのポイントがあります。

良好な人間関係を構築する基本

社会生活の中で、他者との「信頼関係を創る」ことは誰もが、そう容易にできることではありません。個人の考え方をお互い理解して、その人の性格や個性を把握する必要があります。ラポールの形成のためには、いろんな手法を使って信頼関係を構築させていくことが大切になります。

聞き慣れない用語ですが、心理学ではよく使われる行動パターンの代表的なものにペーシングがあります。

相手の立場になって考える

これは相手のペースに合わせること(話す速度、声のトーンなど)です。似たような表現で言うと、相手の気持ちや考えを理解し、話し方や身振りに現すこともペーシングに含まれています。

このペーシングを行うことによって、相手の気持ちは

・自分に同意している
・自分の気持ちを解ってくれている

といった、好印象を持つということになります。

ペーシングは、満足のいく関係を他者と持つための極意です。

ちなみに、心臓の動きが悪い方にペースメーカーを入れているということはご存知でしょう。心臓の動きを器械が設定してくれます。その初めに必要な刺激をペーシングといい、医学用語で使われています。心臓の動きを開始しますよ!の刺激です。

コミュニケーションをとる

そう考えると、私達の会話にも「コミュニケーションを始めますよ!」のペーシング(刺激)が必要となるわけです。

ペーシングをすることは、簡単に言えば「挨拶」と同じです。自分が「おはよう」と言えば、相手が「おはよう」と答える。そう考えれば、難しいことではありませんね。

逆に、人間関係がうまく築けていない場合のことをアンチラポールと言います。人間関係の対立が生じてしまう場合には、人が最初にペーシングをせず、個々にリードしようとしてしまった結果に見られることが多いといえます。

スピーチ(話す)は「情報」を伝え、「ボディランゲージ」は関係性を育ててくれます。心の架け橋をかけることが人間関係を構築するために必要なラポールの形成なのです。

それには、相手が安心して話せる環境を作るのも大事です。ここでいう環境とは、相手の距離感に大きく影響しています。

相手を不快に思う言動をしない

人は、自分のパーソナルスペースをそれぞれ持っています。

例えば、対面で話すと緊張感が増すとか、話す相手がどのくらいの距離、立ち位置、座る場所が好ましいか、という点について、多くの人間は相手の話し言葉の内容や、ボディランゲージ(身体的言語の構造)に気づいて、マッチングを行います。

当たり前の思いやりが大切

マッチングとは、話し方の特徴を真似ることです。この動作は、話し方を相手に合わせるということです。

先述したように、ゆっくり話す人と同じくらいゆっくり話す。早口の人には、早口で、また方言なども真似してみるのもいいかもしれません。これらは、相手がどのような現実を体験しているか、という情報も含まれています。

あなたが誰かにペーシングを成功させた時こそ、あなたは互いに影響を与え合うラポールの関係を生み出し、あなたが言わなければないこと、相手が言わなければならないことに耳を傾けるチャンスなのです。

良好な人間関係を構築するポイント

リーディングといって、ラポール形成が生じたあと質問や提案などを含め自分のコミュニケーションの会話に向けて、会話をリードする方法があります。ペーシングでも話したように、ペースメーカーを入れている人の器械にはリード(刺激を誘導するリード線)があります。

良好な(積極的な)挨拶をする

ペーシングをしたら、次の工程はリードすることと同じです。リーディングは人間のコミュニケーションのナチュラルな部分であり、私たちの職業的な成功や、個人の幸福は他者に影響を与える能力が、どれだけあるかにかかっています。

苦手意識をもたずに会話する

あなたの周りにいる優秀なリーダーは、このスキルを身につけているはずです。人は、誰しも自分の事を解って欲しいと思っています。

話をしっかり聴いてもらうと、

1.相手は受け止められた完了感や安心感が得られる
2、気持ちがスッキリする。
3.自分の言葉に価値があると自覚できる。
4、カタルシス効果(気持ちの浄化)が生じる。
5、自己肯定感が生まれる。

などの効果をもたらします。

聞き手上手になる

聴き方のコツとして、まずは、相手に対し、先入観を持たないようにしましょう。他者からの話を聞き「あの人は仕事が出来ない駄目な人」だと聞いたとすれば、「この人は駄目な人」と名詞化されてしまいます。その人の何が駄目なのかをまず、聴いてみてください。

人は周囲の情報に脳が洗脳されてしまうと、その人自身の全てを否定的に捉えてしまう傾向にあります。これは、人間が周囲から受ける情報で、自分の脳処理が錯覚・混乱している状態にあり、「この人は駄目な人」と勘違いしてしまうからです。

人との会話をスムーズにする為には聞き上手、話させ上手になることです。

give & giveの精神(見返りを求めない)

人が話している間は、口を挟まず聴き手に徹するということです。言い方を変えると、話の最後までじっくり話を聞くことです。途中で口を挟みそうになりますが、そこは自分の立場に置き換えてみると、なるほどと思うでしょう。

口角をあげる、笑顔で接する

また「聴いていますよ」のサインも必要です。「うなづき」「相槌」「笑顔」ただ何となく聞くだけでも非言語的コミュニケーションとして成り立ちます。これは「あなたに共感していますよ!」という意味です。

しかし、この中でも「笑顔」、実はこれが難しいところです。共感している表情に笑顔をプラスすると、相手はあなたに安堵感や信頼性を深めるようになります。よく笑う人の周りには同じような人が集まる傾向にあると言います。

でも、「笑う」タイミングも考慮してくださいね。笑う時には口角をあげて話すと良いでしょう。

マイナスなイメージを与えないための注意点

どうしても、話の途中で自分の意見を言わなければならないときもあるかもしれません。
その時は、「3ないの心」で受け答えをしましょう。

証拠のない噂話は控える(ゴシップ)

実際に自分が相手から聞いた噂話は控えましょう。人から聞いた噂で話を聞いて相手に
合わせた話をしてしまいがちですが、自分もマイナスイメージに捉えてしまいます。

批判や否定ばかりにならないこと

先述したように「3ないの心」とは、次の3つのことです。

・批判をしない
・否定をしない
・評価をしない

途中で相手の話に「それは違う」と言ったとします。すると相手は、「もうこの人には話しても無駄だ」と、せっかく良いコミュニケーションをとろうと思っても、そこで相手とのリレーションシップは途切れてしまいます。

そこで、言葉の変換をするとどうでしょう。「でも」「しかし」「だけど」という言葉を、「それで?」「なるほど」「そして?」という言葉にかえてみると話しはスムーズに進むと思いませんか?

人間関係に悩んだ時の対処法

人間関係に悩んだ時は、1人で問題を抱え込まず、頼れる友人などに話してみるのも良いでしょう。

ストレスを感じたら距離を置くことも大切

悩んでいることが、ストレスとなり、精神的にも心理的にも自分自身が疲れてしまい、心の問題で出現する心身症や不眠症、頭痛が出現したり、呼吸が速くなる(過呼吸症候群)など、自律神経の調節にも異常をきたしてしまいます。

もし、友人や仕事仲間との人間関係に悩んだ時は、少し距離を置いてみることも必要です。

どうしようもない時は仕事だからと割り切る

どうしても悩みが解決しないこともあるかもしれません。その時は、仕事だからしょうがないと割り切って考えてみることです。悩んだ出来事は、すべて「過去」のことなのです。

過去の出来事にばかり気をとられていると、仕事もうまく進まない!そう思えば小さな悩みで本当の自分を見失っている時間が勿体ないですよね。

人間関係構築に必要なコミュニケーションスキルのポイントまとめ

人間は1人1人、育った環境や成長する上で人それぞれの体験、経験をしています。その人と、うまく人間関係構築をするためには、その人の個性や長所、短所も個性と認識して接していくことが大切です。

現代では、「人間の強み」を尊重する傾向がみられていますよね。それを発見するために開発された「ストレングスファインダー」というツールを活用し、個人の才能を伸ばすための、ポジティブコミュニケーションマネジメントを行っている企業もあります。

興味のある方は「ストレングスファインダー」をネットなどで開き自分の資質を知っておくと、面白いですよ!これからよい人間関係構築を創るための自分らしさ、を楽しみながら追求して下さい。