言葉で相手に思いが伝えられない赤ちゃんです。大人のような複雑な感情ではないものの、気持ちの変化は当然あります。

そんな感情を泣く、笑うなどの表現方法しかない赤ちゃんの感情をどんな風に理解すればいいのでしょう。そもそも赤ちゃんの感情はどんな風に発達していき、どんな変化を遂げるのでしょうか?

その具体的な変化や対応を月齢ごとに詳しくご紹介します。

赤ちゃんの感情

泣く事が仕事と言われるほど、泣くことが多い赤ちゃんです。色々な感情を泣くか笑うかの両極端で表しています。大人がそれを理解しようとすると、少し難しいと感じるかもしれません。

大人の感情とは少し違う赤ちゃんの感情の基本を見てみましょう。

産まれて間もない赤ちゃんは感情面が未発達

産まれたての赤ちゃんは感情が未発達です。ちょっとしたことで、感情が不安定になり泣いたりぐずったりしてしまいます。安心と不安が嵐のように押し寄せてくるような感じです。興奮気味に泣いたりすることもよくあります。

主な感情は興奮、快・不快感

大人の感情の種類は数えきれないほど沢山ありますが、赤ちゃんの感情は「快」と「不快」しかありません。あやしてもらったり、抱っこしてもらったりすると「快」の感情で笑顔になります。

逆に、オムツが濡れたり、お腹がすいたり、体調不良だったり、ちょっとしたことで「不快」を感じて泣き叫びます。

大人は「不快」を「快」に変えてあげる役割があるのです。

環境や発育とともに感情があらわれてくる

感情は「快」と「不快」だけでいつまでも時を過ごすのではありません。感情は、経験と共にどんどん増えていくのです。単純な感情だけではなく、だんだんと複雑な感情をも持つようになります。

いわいるイヤイヤ期などもそれの代表的なものです。自分でしたいけど甘えたいし、大人が構ってくれるのを待ってみたりと、一筋縄ではいかない感情が押し寄せてきます。色々な経験をして、心身ともに発達するにつれ感情も複雑になっていくのです。

感情の変化と発達

成長と共に、その感情は複雑になっていきます。

では、月齢、年齢からどのような成長が見られるのか、見ていきましょう。

新生児…興奮のみ

産まれたばかりの新生児は興奮という感情表現しかありません。嬉しくても悲しくても嫌なことでも、興奮して泣くことで表現します。大きな刺激を感じれば、それだけ大きな反応が返ってくるということです。

3ヶ月児…快、不快

1つだった感情がこのあたりから2つに分かれます。それが「快」と「不快」です。嬉しいと感じれば「快」、気持ちが悪いなどの感情が全て「不快」です。

笑う、泣く、の2つの表現で、全ての「快」と「不快」を表現するのです。

6ヶ月児…怒り、恐怖

「不快」の感情の中に怒りや恐怖という感情が芽生えます。泣くという表現方法ですが、その種類により少し変化がみられるようになるのです。

嫌なものを避けようとする意識が芽生えるのも、この時期です。表情もしっかりとみられるようになり、その反応が楽しくなってきます。泣いている理由もだんだんと推理できるようになってきます。

1歳児…愛情、疲労

この頃になると、徐々に「快」という感情が複雑になっていきます。愛情や得意だという気持ち、喜びの感情が芽生えていきます。

寝ころんだままの赤ちゃんと違い、身体的にも多くの発達を遂げる子供ですから、それに伴って感情が複雑になってくるというわけです。

疲労という感情を持つようにもなり、遊び疲れた、動きすぎて疲れた、なんて感情を表現するようにもなります。

1歳6ヶ月児…年下への愛情、嫉妬

歩けるようになり視野が広がっていきます。いろいろなものに興味を持ち、触ったり確かめたりします。そんな経験の中で、感情が芽生えていきます。

1歳6ヶ月と言えども、赤ちゃんとはまるで違います。赤ちゃんをみると世話をやこうとする子も出てきます。ここに年下への愛情という感情がめばえるのです。

また、嫉妬という感情も出てきます。自分以外の他者との関わりが少しずつ出来るようになり、そんな中で嫉妬することを覚えていくのです。

お母さんや先生を独り占めしたいのにできない、甘えられない等の場面はどうしても訪れます。

2歳児…共感

やっていいことと悪いことの区別がつくようになります。行動した時にちらっと大人を見るのは共感が欲しいのです。つまり、この時期になってくると共感という感情が芽生えます。

いけないこともいいことも、共感して対応してくれる大人の存在が必要なのです。

共感は、その行動を肯定することではありません。子供の行動を受け止めたあと、いけないことはしっかりと言葉や表情で伝えましょう。

赤ちゃんの笑顔

親にとって赤ちゃんの笑顔は、どんなものにも変えられない至福の瞬間です。親に限らず、周りの大人はみんな幸せな気持ちになってしまいます。

そんな赤ちゃんの笑顔ですが、実は生理的微笑と社会的微笑の2つの種類があることをご存じですか?違いを詳しくしてみましょう。

生理的微笑

主に新生児期~生後2ヶ月頃に生理的微笑が見られます。

・本能的な行動、意識した笑いではない
どんなに癒しの笑顔だとしても、こちらの笑顔は感情ではなく、本能的な行動にすぎません。
あやしたから笑っているわけでも、楽しいから笑っている訳でもないのです。

また、この時期は視力が発達していません。黒い色と明るい色の境界線をぼんやりと理解できる程度です。人で言うと髪の毛と肌の間や目等をぼんやりとみている状態なのです。

ですから、表情がおもしろかったから笑ったということは残念ながらありません。

社会的微笑

約生後3ヶ月頃から社会的微笑が見られます。

・視力が発達し、身近なひとの表情を真似する
この頃になると、視力が発達していきます。だんだんと表情の変化が分かるようになりますので、周りの笑顔を真似するようになります。
これが社会的微笑です。

感情で笑顔になっているというよりは、身近な人の表情を真似ているのです。

感情の発達を促す行動

赤ちゃんの感情は、経験によってどんどんと複雑になっていきます。つまり、意識的に関わってあげれば、その分感情は発達していくということです。

感情の発達を促すにはどうすればいいのでしょう。

スキンシップ

一番重要なのは、スキンシップです。人とのふれあいの中で、多くの感情が芽生えていきます。
人の温もりが赤ちゃんにも伝わり、心の発達を促していくのです。

信頼感をあたえる

信頼できる大人がいる環境だと、赤ちゃんも素直に気持ちを表現できます。信頼感を与えてあげるためには、赤ちゃんが求めることに対して、しっかりと対応してあげることが必要不可欠です。
どんな感情でどんな行動をとるのかを理解するためには、観察していなければわかりません。

赤ちゃんと過ごす時間を大切にして、信頼関係を結んでください。

・応えてあげる
サイレントベビーなんて言葉を聞いたことはありませんか?赤ちゃんなのに、泣いて要求することなく静かにしている子供です。これは泣いても応えてくれない経験を繰り返したことで、感情を表現することをやめてしまったのです。そんな風になっては絶対にいけません。

赤ちゃんの気持ちの変化に応えて対応してあげることが重要です。気持ちに応えてあげることで、だんだんと感情を発達させていくのです。

手が離せない状況でも定期的に声をかける、笑顔を見せる

家事や仕事をしているとどうしても、手が離せないこともあるでしょう。24時間、ずっと赤ちゃんのそばにいられるわけもありません。

手が離せない時には声をかけたり、笑顔を見せたりしてあげましょう。大人の都合を赤ちゃんは理解できません。

でも、ここにいるよというサインを出してあげることはできます。離れていても気持ちに寄り添うことはできるのです。

きちんと知っておきたい!赤ちゃんの感情の発達と変化についてのまとめ

大人が理解しづらい赤ちゃんの感情かと思います。産まれたばかりの赤ちゃんの感情は1つでも、だんだん2つになっていき、それがまた細かく分かれ育っていきます。

経験を重ね、愛情を重ねることで感情は豊かになっていきます。感情豊かな人に成長させるのは、大人の関わり次第です。