整体師になるために必要な資格

整体師と聞くとどのようなイメージを持つでしょうか?
多くの方は身体のケアを行うことは知っていても具体的な資格内容に関しては分からないという方が多いかと思います。
今回は「整体師の資格・資格取得のメリット」に焦点を当てて述べます。
整体師に関心のある方、資格取得を目指したい方へ是非お読みいただきたいと思います。
- 目次
- 1. 整体師に資格・免許は必要か?
- 1-1. 整体師になるために資格は必要ない
- 1-2. 整体師の施術内容は、現在の法規制ではグレーゾーンな部分が多い
- 1-3. 患者を骨折させるなどの重大な事故を起こしてしまった時に無資格が問題化することも
- 1-4. 整体師として指圧やマッサージ、鍼を手技として行う場合は免許(国家資格)が必要
- 2. 整体師資格を取得するメリット
- 2-1. 転職、待遇面に有利に働く場合がある
- 2-2. 独立した際に顧客の獲得がしやすい
- 2-3. 持っている知識の証明や自信になる
- 3. 整体師資格の種類
- 3-1. 国家資格
- 3-2. 民間資格
- 4. 整体師になるのに役立つ資格
- 4-1. カイロプラクティック
- 4-2. タイ古式マッサージ
- 5. 整体師になる為に必要な資格と資格取得のメリットとは?のまとめ
整体師に資格・免許は必要か?
まず、整体師を名乗るのに資格がいるのか否か・免許は必要なの?という部分が気になるかと思いますのでご説明します。
1-1整体師になるために資格は必要ない
整体師になる為の特別な資格は必要ありません。
「身体の勉強をしていない人でもできるの?」という事に関してですがそうではありません。
整体を訪れる方の多くは、肩こり・腰痛・筋疾患・骨疾患などを抱えています。
筋肉がどのように付着しているのか・骨の構造や疾患に関する知識がなくては務まる資格ではありません。
特別な知識を有していないわけではなく、資格として存在しないのであって実際には相当な知識量が必要な職業です。
1-2整体師の施術内容は、現在の法規制ではグレーゾーンな部分が多い
資格や免許の義務付けがないが故に、どこまでを治療して良いのかの明記も存在しない為、整体師によって考え方が異なります。
ただ、医療行為に関しては明確な基準が設けられており、指圧やマッサージを行うことは出来ません。
「無資格の人でもマッサージ出来るのに整体師は出来ないの?」など混乱を招きますが、実際に治療範囲の基準がグレーである為、良し悪しを判断することが出来ないのが現状です。
1-3患者を骨折させるなどの重大な事故を起こしてしまった時に無資格が問題化することも
整体師は無資格ですので、実際に問題が起こったケースに対しての的確な対処が出来ません。
例えば「整体にきて症状が悪化した」、「全く良くならない」、「骨折してしまった」などの問題が起こった場合、国家資格保有者であれば、状況によっては免許剥奪などが考えられますが、整体師の場合は責任自体を取ることができません。
ただ、だからといって整体に行くのが危ないということをお伝えしたいのではありません。
人体に関する理解はとても専門的で、解剖学・生理学・各手技の理解など大変難しい内容ですので多くの方はスクールに通い、知識・技術の習得を図ります。
つまり、大半の方は専門の勉強を経て整体師になっているということです。
1-4整体師として指圧やマッサージ、鍼を手技として行う場合は免許(国家資格)が必要
では、マッサージや指圧・鍼を行うにはどのような方法があるのでしょうか。
整体師の資格のみではできないことですが、国家資格と組み合わせることで上記の治療が可能となります。
あんまマッサージ指圧師
あんまマッサージ指圧師は、マッサージや指圧治療の専門職です。
国家資格である為、決められた養成学校を卒業して試験に合格した者だけがなることができる職業です。
基本的に器具を用いずに治療するのが特徴で、開業することが出来ます。
柔道整復師
柔道整復師は国家資格の1種であり、都道府県知事が指定した専門学校・大学で専門分野の学習を行い、国家試験に合格できたものが名乗ることのできる資格です。
主な就職先としては接骨院や病院です。
スポーツ分野で活躍される方も多く震災時に怪我をした方の救助をするなど職域が幅広いのが特徴です。
鍼灸師
鍼灸師とは、はり師ときゅう師という別の資格を併用して持ち合わせている方の事を指します。
共に国家資格ですが同じ養成校で単位を取得することで国家試験を受験することが可能です。
身体のツボを刺激することで免疫力を高め、怪我を防ぐという予防面においても活躍します。
主な就職先としては鍼灸院や美容サロン・産婦人科など幅広くあります。
整体師資格を取得するメリット
では、整体師の資格を取るメリットはどのような点にあるのでしょうか。
特別な資格を必要としない場合においても勉強した専門知識や技術を活かしていけるのかどうか気になりますよね。
2-1転職、待遇面に有利に働く場合がある
整体師の資格を有していると、転職や待遇面で有利となる場合があります。
関連職に就職する場合はもちろん強みとなりますが、他職種への転職の際はどうなのでしょうか。
「関係のない資格ならもっていても意味ないのでは?」と思われる方もいらっしゃると思います。
しかしながら本当にそうでしょうか。
他の人にはない専門的な知識を身に着け勉学に励んだことはプラスになります。
また、その知識を必要とする企業があるのも事実です。
例えば、疾患予防や健康に主点を置いている企業への転職では求められている人材となります。
2-2独立した際に顧客の獲得がしやすい
整体師としての勤務経験があれば、自分が担当した患者さんを連れて独立に向けて動くことが出来ます。
どの企業でもそうですが開業当初は集客や人材に悩むことが多い反面、整体師として実績があり患者さんからの信頼を得ていたらスムースに独立をすることができます。
2-3持っている知識の証明や自信になる
専門的な知識を有した職は一生自分の財産となります。
「これだけ勉強した経験がある」、「気持ちに寄り添う姿勢であれば誰にも劣らない」など自身の源にもなりますよね。
整体師資格の種類
整体師資格には大きく国家試験と民間試験に分けられます。
それぞれの特徴を具体的な専門職の名を列挙しながら挙げていきます。
3-1国家資格
国家資格を取得する為には国の指定した専門学校・大学を卒業したのちに得られる国家試験に合格しなくてはなりません。
国家資格を有して勤務できる職業は以下の通りです。
あんまマッサージ指圧師・柔道整復師・鍼灸師・理学療法士
これらの職業は国家資格であり、高い専門性と技術力が必要となります。
「似ている職業」ではありますが治療法や視点に大きな差があります。
メリット:屋号に「整骨」「接骨」「マッサージ」といった文言を使用できる
国家資格を保持していれば専門的医療用語や技術を用いて治療を行うことが出来ます。
このことは患者さんに提供できる医療行為の幅が広がることにもなります。
デメリット:費用が高額
国家資格を取得する為の費用は高額です。
学費・実習費用・教材などにおいて費用を要し、他学科の3倍ほどになることもあります。
ただ、高額な分だけ得ることの出来るものも大きいです。
職に就いてからの専門性を活かした治療の効果が出た際などのやりがい図りしれないでしょう。
3-2民間資格
民間資格はどなたでも受験が可能ですが難易度は低くありません。
特に、医療に関係する資格は高い専門性と技術力・忍耐力などが必要となります。
メリット:国家資格に比べて費用がおさえられ、手軽
メリットとしては費用が安く資格を取得できる点です。
また、試験を受けるまでのノルマがない為、手軽である点も良いですね。
国家資格保有者と比較すると就職の幅は狭くなりますが十分に活躍の場所がありますし、趣味の一環として取得を目指せば健康面や身体機能面においての知識がつき役立てることが出来ます。
デメリット
-屋号に「整骨」「接骨」「マッサージ」といった文言を使用できない
-指圧やマッサージ、鍼の施術は行えない
デメリットとして、マッサージや接骨などの文言が使用できない為、治療の範囲が限られてしまうということがあります。
また、行うことの出来ない治療内容や施術方法がありますので注意が必要です。
特に、マッサージという言葉は日常的に使用する言葉でもありますので気を付けなくてはなりません。
整体師になるのに役立つ資格
整体師を目指す上で、持っておくと便利な資格があります。
治療の制約範囲内で様々な観点から患者さんと向き合うことはとても重要で、治療者として持っておくべきものです。
4-1カイロプラクティック
カイロプラクティックという資格をご存じでしょうか?
あまり聞き馴染みがないかと思いますが、整体に携わる方であれば知っておいていただきたい資格です。
カイロプラクティックは、身体の本来の機能を取り戻す為に不調の原因となっている部分を明らかにして取り除いていく施術方法です。
「整体」と大きく異なる点は、根拠に基づいた治療であるか否かです。
整体は、肩こりや腰痛など原因となる因子が複数組み合わさり診断が難しいケースを担当しますが、カイロプラクティックは解剖学や生理学の知識に基づいた治療を行います。
4-2タイ古式マッサージ
タイ古式マッサージは多くの方が1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
現在では、温泉施設の一角で開かれていることもある程身近になりましたが施術を受けたことがない方は「何が違うのか分からない」ですよね。
タイ古式マッサージは独特の手法である為、関心が強くなければ継続して勉強していくのは難しい印象があります。
「無我の境地」と称され、呼吸のタイミングに合わせた施術を行いリラックス効果を与えます。自律神経を整えるなど内部環境に特化したアプローチを行うという捉え方で構いません。
整体師になる為に必要な資格と資格取得のメリットとは?のまとめ
整体師を目指すにあたって、解剖学や生理学をはじめとする多くの専門知識の理解が必要となります。
「整体」といっても幅広く、国家資格が必要なもの・民間資格として対応できるものなど一見似たように見えますが、施術内容や視点が大きく異なり、名乗ることのできる文言も指定されていますのでその点においても理解を深めていく必要性があります。
整体を勉強する上で関連資格に目を配るのは大変重要で、施術できる幅の拡大にも繋がりますので是非色々な資格取得にチャレンジしてみて下さい。
健康や疾患に関しての勉強をして損になることはまずありませんし、転職の際も大きく活躍する資格です。
民間資格に関しては、通信講座を利用して最短で取得することも可能で、近年では主婦の方の取得も増えてきており人気が高まっています。
整体の資格を活かして自分自身の視野の拡大・強みにしてみませんか?
美容・健康・セラピーの資格
-
快眠セラピスト
理想的な睡眠は私生活のコンディション・健康・美容にも繋がります。快眠セラピストとは、睡眠の原理、現代社会における様々な睡眠障害を理解し、その治療及び快適な睡眠への導入が可能である人へ与えられる資格です。
-
ヨガライフセラピスト®
ヨガの基礎となっているヨーガスートラやアシュターンガなどについて学び、内なる自分、さらには人間とは、という哲学的なところまで考えを深めていくことができます。自分自身の心や体に意識を向けることで、ヨガの効果をさらに高め、心から美しくなることができるよう、セラピストとして活動することができる方へ認定される資格です。
-
ファスティングソムリエ
ファスティングダイエットとは一定期間断食を行うというダイエット方法です。ファスティングソムリエの資格はファスティングダイエットに関する正しいやり方や食事方法、好転反応についての知識をしっかり身に着け正しくファスティングダイエットについてアドバイスが出来る方に認定される資格です。
-
タイ古式整体セラピスト®
タイ古式整体セラピストとして、タイの古式ボディセラピーに関する知識を有していることを認定されます。タイ古式整体ボディセラピーについて、その歴史や仏教徒の関わり、仏教やタイの伝統などを絡めたタイ古式ボディセラピーに関する知識を有していることの証明になります。ケアに必要な解剖生理の知識、食事について、体内をめぐる流れについてなどの知識を有していることも証明されます。
-
ピラティスセラピスト
ピラティスセラピストとして、ピラティスに関する知識を有していることを認定されます。心と体を同時に使って行うピラティスについて、基本原則を理解し、集中力、創造力について、体の動かし方、呼吸法、心のコントロール方法などを理解しているということの証明になります。
-
リフレクソロジーjp®
リフレクソロジーjpとして、東洋医学の歴史や基本、各国の健康法やリフレクソロジーの効果・種類・行い方の知識を有していることが証明されます。リフレクソロジーの行い方などに関する知識を有していることが証明されます。
-
整体セラピスト
整体セラピストとして、整体に必要である基礎的な知識を有していることが証明されます。
例えば、整体の歴史、開業方法、料金設定、体表構造・脳のつくりと働き・神経系や骨格系のつくりと働き・脳の記憶のメカニズムといった人体の構成、脊髄・感覚神経・自律神経・中枢神経系・末梢神経系・感覚器系・感覚神経・視覚器・聴覚器・平衡器・腕神経叢・腰神経叢・循環器といった神経の構成、血流や血液の成分といった血液の構成、骨格や関節といった骨格の構成に関する知識を有していることが証明されます。 -
リンパケアセラピスト
リンパケアセラピストとして、効果的なリンパケアのやり方、症状別のリンパケア、リンパの流れをよくする食材などに関する知識を十分に身に付けている方に認定される資格です。例えば、症状別のリンパケアとしてダイエット、肩こり、小顔、腰痛、肌荒れなどに効果のあるリンパケアのやり方、リンパの流れをよくする食材であるバナナ、アボカド、ショウガなどの知識を有することが証明されます。資格取得後は、リンパケアセラピストとして活躍することができます。
-
骨格診断セラピスト®
骨格診断セラピストとして、骨格診断に関する基本的な知識を有していることが認定される資格です。骨格診断の特徴やメリット、男女別の骨格診断方法や骨格3タイプとその特徴、タイプ別のスタイルアップのポイントや着こなし方法などに関する基礎知識を有していることも証明されます。資格取得後は、骨格診断セラピストとして自宅やカルチャースクールで講師活動をすることができます。