整体師の仕事内容と働き方について

整体師の仕事内容と働き方について

記事作成日:2023.06.05
整体師の仕事内容と働き方について

整体師に関心がある方は急増しています。
肩こりや腰痛の症状(特に慢性症状)がある方に寄り添う事ができる大変人気の職業となっており、今や街を歩けばどこの駅にも一件二件はあるほど身近なものとなってきているのではないでしょうか 。
しかしながら、整体師という職業の仕事内容や具体的な働き方を詳しく知っているという方はあまり多くはありません。
今回は実際の仕事内容働き方について詳しく解説していきます。

目次

整体師の仕事とは?

整体師の仕事と聞いてどのようなことを思い浮かべるでしょうか。
心身に不調を抱え、アプローチをする人とまでは分かっていても、どのような術式がありどのような目的で行われているのかということまで知っている人は多くはありません。

1-1手足を使った技術を用いて背骨・骨盤の矯正や筋肉の疲れを回復させる整体を行う人

整体師の基本的な仕事は、骨や骨盤の矯正・筋肉の疲れを緩和させるための施術を行う事です。
最も分かりやすい例を挙げれば、リラクゼーションや体不調改善のための矯正というのを中心に行われています。 ベッド上で施術を行う事が多いですが、血流改善をし 体の不調を和らげる目的で行われます。

1-2基本的には道具などを利用せずに手技のみ

整体師は基本的に道具を用いず手技のみで施術をします。そのため、来店する患者さんからすれば、「何を行っているのか分からない」かもしれません。
実際には、体のあらゆる身体構造を正しく理解し、解剖・生理・運動学などを用いて施術を行う事の出来る方のみが行える特殊な技術です

1-3医師との違い

医師と整体師の違いが気になる方も多いのではないでしょうか。
分かりやすく言えば、治療を行うか治療行為に該当する症状の緩和を行うかです。

症状の緩和はするが、治療はできない(免許がないため)

医師は基本的に治療・判断を行うことで患者さんを治療へ導きますが、整体師の場合は治療行為(医療的行為は含まない)を行うことで症状の緩和を目的に行います。

医学的な処置が必要な場合は、整形外科医の範疇となる

万一、医学的な処置が必要な場合は、整形外科医から指示を受けてそれに見合う形で対応していくという形をとるのが整体師の役割です。

1-4柔道整復師との違い

では、国家資格を有する柔道整復師とは何が異なるのでしょうか。端的に述べると、アプローチ方法が違います。

柔道整復師は、骨や関節、筋や靭帯などの損傷を手術せずに治療

柔道整復師や骨や関節そして靭帯などの損傷を手術せずに治療します。

整体師は「治療」は行えない

整体師はあくまで治療行為(治療に見合う行為)を行うのであって、実際に治療というものは行うことができません。少しややこしいのですが治療に見合った行為と治療は大きく異なります。

1-51日に何人もの施術をおこなうため、体力を消耗する仕事

整体師は1日に対応する患者さんの数が多く、回転率が高いのでとても体力を消耗する仕事であると言えます 。
また、一見同じような症状に見えてもその症状になった背景が違えば、その方に合ったアプローチ方法を考え、適切な施術を提供しなくてはなりません。
このことはとても大変なことで、頭を使いつつ手を動かす 「二重課題」を 同時に行うことができる正しい判断力と技術力がなければ出来る事ではありません。

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整体師の仕事の流れ

では、整体師の仕事の流れはどのようになっているのでしょうか。
一般的に想像するのは実際に治療行為を行っている場面ですが、実はそれ以外にも整体師が行わなければならない仕事はたくさんあるのです

2-1カルテ作成・カウンセリング・検査

例えば、患者さんが来店された際のカウンセリングや症状に見合った検査、そして、その方のカルテ作成をしなければなりません。
適切な判断ができているか否かを判断する、次に来た時に患者さんの症状を理解した上で施術を行うことが出来るよう、カルテ作成は重要です

2-2施術

仕事の中心となるのは施術です。患者さんの依頼内容に沿った形で施術を行い、症状が改善するよう最善を尽くします。
整体師の中には別の資格、例えばカイロやアロマセラピーなどの資格をもって技術を活かしながら改善へとつなげるケースもあります。

2-3アフターフォロー

患者さんが来店し、施術を行う流れで終わりではありません。整体師の重要な仕事内容の1つとしてアフターフォローがあります。患者さんは自宅に帰ってからも肩こり腰痛などの症状を抱えたまま生活をしています。
それに対して、どのようなことに気をつければ肩こり腰痛が改善されるかを伝えることや、日常生活で簡単にできるストレッチやトレーニングなどの提供も仕事内容のひとつです

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整体師の仕事内容

3-1カウンセリング

整体師の仕事内容の重要項目の1つにカウンセリングがあります 。カウンセリングの行い方で患者さんとの信頼関係が決まると言っても過言ではありません。

症状や病歴について聞き取る

現在の症状や今まで大きな病気はしていないか、過去に行った施術で合わなかったものはないかなどについて聞き取るのもカウンセリングの1つです。

施術の方針を理解してもらう

また、これからどのような施術を行うのかということを的確にお伝えしなければなりません。方向性を確認することは信頼関係を築いていく上でも大変重要です。

3-2施術

整体師が行う施術は一体どのような目的でどのような方を対象に行われるのでしょうか。来店された患者さんによって症状は様々である為、それに合った施術を行う必要性があります。

体を整えて自然治癒力を高めたり、不調や痛みを取り除く

整体師の役割は、身体の不調を改善に繋げ、症状が起こらないよう自然治癒力を高めることにあります。
様々な資格を組み合わせれば、さらに良い施術を行う事が出来るでしょう。

健康から美容までの幅広い症状のケア

多くの場合、身体に不調を訴え来店されますが、一概に体の不調と言っても姿勢が悪い・肩がこる・膝が痛いなど様々な症状があります。その中で、その症状に見合った的確な施術を選び、提供しなくてはなりません。

美容整体

では、整体師が行う美容整体にはどのようなものがあるのでしょうか。
矯正 、O脚矯正、小顔矯正などは、資格取得を目指す女性に大変人気です。
<骨盤矯正>
骨盤矯正は主に姿勢を改善・体の歪みを骨盤から修正していく施術方法で最も一般的に用いられる手法です。骨盤は身体の中核であり、適切な位置に収めることでダイエットにも効果的です。
<O脚矯正>
「O脚」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。人間は基本的に安静立位(立っている状態)の時に膝から足元にかけてやや外側を向くような状態になっているのが適切なのですが、O脚の方の場合は、太ももが外を向く(がに股のような形)になっているのが特徴です。
この場合、膝への負担が大きく膝が痛むなどの症状があらわれやすくなるためすぐに修正が必要です。
<小顔矯正>
女性に特に多いのが、小顔矯正を望まれる方です。一見小顔になるための施術と聞くとすごく痛いものを想定されますが、実際に整体では姿勢のゆがみや現在の姿勢の状態などから骨を整えるという形で小顔矯正へと導く場合が多いです 。
ただ、専門的な医療知識がなければ行えるものではないため、実施できるクリニックや整体は限られています。

産後整体

産後の女性が特に望まれるので多いのが産後整体です。特に、産後は骨盤が変形・歪みやすく、全体的に太りやすい体となっている場合があります。
骨盤の形状を整え、骨盤の歪みを整えることで痩せやすい体へと作っていくのが産後整体の目的です。

スポーツ整体

具体例を挙げると、 野球をやっている方なのであれば肩の怪我をしやすい為、肩に対するアプローチを専門的に行うような場所であったり、サッカーであれば足の怪我が多い為、症状に合った適切な処置を行います。
対象スポーツへの復帰や行う事の出来る身体を作ることがスポーツ整体の目的です。

3-3洗濯・片付け

大量のタオル・施術着の洗濯、たたんで片付け

洗濯や片付けなども整体師の仕事のひとつです。
よく使われるものとしてはタオルや施術着などがあり、多い場合だと1回の施術でタオルを5枚から10枚使うこともありますので、開業をしたいという方はタオルは多めに用意しておかなければなりません。

3-4新人育成

企業などでは新人の教育を担当する場合も

大手の企業が経営している整体や新人を募集している場所では新人教育を任されることもあります。
特に、新人の場合、患者さんとのコミュニケーションや技術力がない為、そこに対する指導も必要です。場合によっては、勤務後に残って指導を行うということもあり、大変重要な役割のひとつです。

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整体師はどんな仕事?実際の整体師の仕事内容と働き方について紹介!のまとめ

整体の仕事内容は幅広く、特殊な技術がなければ行うことができない施術も多くあります。
特に、整体に行きたいという方の多くは肩こりや腰痛、膝の痛み、体調不良などを抱えている場合が多いため、気持ちに寄り添う姿勢というのが何よりも大切です。
治療技術があるのはもちろんですが、寄り添う姿勢がなければ患者さんと上手く向き合うことは出来ません。
信頼関係を築いていく上でもコミュニケーション能力は大変重要で、その方に合った適切な処置を行うためにもカウンセリングや事前準備、そして自分以外が担当する場合でも患者さんの状態が分かるようにカルテ作成をしっかりしておくことも整体師の重要な役割です。

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