
ルノルマンカードとは、フランスに実在した占い師のマドモアゼル・ルノルマンによって開発されたカードのことです。
それまでの既存のトランプやタロットカードとは違い、動植物・日用品・建造物などの36枚のシンボリックな絵柄が描かれ、各カードの組み合わせによって、未来や過去などを洞察することができます。
そんなルノルマンカードの絵柄の中には、「ネズミ」をモチーフにしたものがあり、ネガティブな意味や警告を表すとされているのです。
このカードを引いた場合、これから起こる変化に対する注意喚起と思ったほうがよいでしょう。
本記事は、ルノルマンカードの「ねずみ」が示す意味と解釈、その他のカードとの組み合わせでの意味などを中心に解説します。
ルノルマンカードのネズミの絵柄には、基本的な意味があります。
大まかには以下の通りです。
● 大切なものの損失や経済的問題
● 仕事の喪失・予期せぬ出来事
● 不安や損失による状況悪化
では、各内容の詳細を解説していきます。
ルノルマンカードにおけるネズミの図柄は、金銭的問題や経済的損失の暗示です。
何かを食い散らかしていくように、財産・資産が減少する傾向を意味しています。
このカードでは、出費に関しての注意を払うようにすることが大切です。
浪費や無駄な支出が発生することの警告で、目に見えないうちに失われている可能性があるでしょう。
日常的なところで支出がどの程度なのか、借金などがないかもチェックしましょう。
ネズミのカードが現れたら、節約を心掛けることが大切です。
ルノルマンカードでのネズミの絵柄の意味は、基本的に悪い運であることが多いようです。
たとえば、旅行に赴いた場合、旅先での窃盗や乗り遅れなど、予期せぬ悪い出来事を招くことを予兆しています。
他にも、仕事に関する損失・喪失も考えられるでしょう。
ビジネス上で、現在の課題を洗い出して改善を図ることが大切です。
あまりにも欲張りすぎて、余分に入手したものを失う暗示でもあります。
また、怠惰な態度による失敗の原因があることを意味しているようです。
そのために、不安や喪失感などに悩まされるでしょう。
重ねて、注意力散漫さにより、忘れ物などをしやすい時期になるので気をつけてください。
ルノルマンカードのネズミの絵柄からは、さまざまなトラブルの暗示が伺えます。
具体的には、以下のような内容が考えられるでしょう。
● 金銭面の問題
● 健康面の問題
● 対人関係の問題
● 生活面の問題
では、さらに具体的に解説していきます。
ルノルマンカードのネズミの描写には、金銭的問題が込められています。
経済的損失や金銭管理上での失敗、詐欺・窃盗などの犯罪にも関係する場合も考えられるでしょう。
ネズミの象徴とするところは、浪費や無駄遣いです。
ネズミというのは食べ物を無駄なく食い尽くす習性があるため、無秩序で衝動的な消費行動と重ねてイメージされました。
必要以上の出費が続く状況を表しています。
金銭的に乏しい状況を暗示するので、犯罪行為にも関連付けられることがあるようです。
大切なお金が盗まれる事件、摂取される危険が示されています。
ルノルマンカードのネズミの絵柄は、健康面での問題も暗示します。
ネズミには伝染病の媒介をするイメージがあり、カードにも反映されているからです。
疾病の発生や蔓延を示唆する場合に出現するとされています。
まずは、衛生状態の悪化などがないかを認識しておくことが大切です。
ネズミは汚れた環境を好むので、居住空間の不潔な状態で健康被害につながる恐れを示しているかもしれません。
また、精神的な健康問題も暗示しています。
心への影響はどのような状態になっているでしょうか。
ルノルマンカードのネズミは、さまざまな健康面への配慮を警告しています。
ルノルマンカードのネズミの絵柄には、対人関係の問題も示すことがあります。
ネズミのカードには人間関係での悪影響が反映され、欺瞞のイメージがあるようです。
ネズミ自体がコソコソと隠れて行動する習性があるので、他人を欺くイメージがあることによります。
裏切り行為や愚弄するといった振る舞いを意味するようです。
嫌われる存在への警告を示しています。
他者の利益を脅かす行動を意味する場合もあり、対人面での問題全体のことを示唆するカードです。
ルノルマンカードのネズミは、生活全般での問題も示唆しています。
ネズミは、居場所を求めて絶えず移動する習性があることで、定住しない状態を意味しているからです。
そのため、居住環境の不安定さ・生活基盤の脆弱さを意味します。
生活の質低下・生活環境の悪化を招くことを予兆しているのです。
このように、生活の快適性が損なわれる可能性を表しているのかもしれません。
ネズミのカードが現れたら、生活環境を見直して、悪影響をできるだけ取り除く必要があるでしょう。
ルノルマンカード上でのネズミの印象はネガティブなものばかりで、ポジティブな印象は一切ありません。
しかし、実際の動物のネズミには、これとは逆にポジティブなイメージも持たれています。
ここでは、ネズミにまつわるポジティブな内容を解説しましょう。
ネズミにあるイメージの中でも、再生力というのがポジティブな象徴といえます。
一般人が見向きしないものに価値を見出して再生させる能力のイメージがあるようです。
ネズミは、残飯やゴミくずなどを食べることや巣作りにする習性があることで、無駄なものへの執着がある点を、逆にポジティブな行動として捉えています。
ネズミには子孫繁栄の象徴といった印象もあります。
ネズミの本能として、わずか生後3ヵ月で出産が可能な状態に成長する能力があり、年に6〜7回、1回の出産で6〜10匹の出産をするとされているからです。
繁殖力の強い動物なので、子孫繁栄のイメージもあり縁起物も多く作られてきました。
ルノルマンカード上でのネズミの絵は金銭トラブルというイメージがありますが、その反面、商売繁盛の意味も持っている矛盾した点があります。
ネズミは語呂合わせで「寝ず身」とも読めることから、寝る間も惜しんで働き、富を生み出すシンボルとされているからです。
また、七福神の一人として知られる「大黒天」は。ネズミを使徒としている縁起の良い神様とされています。
ルノルマンカードでのネズミは、単体では悪い前兆を表すイメージですが、他のカードとの組み合わせ・コンビネーションによって、さらに内容の詳細がわかるようです。
ここでは、ルノルマンカードのネズミと他のカードとの組み合わせを解説します。
ネズミのカードとともに、騎士のカードが出現した場合、それは「不安な来客・心配の種がまかれる・不安な予測」などの、不運なことが起こるタイミングを暗示しています。
他にも、体調を崩す恐れを予告するので、安静に過ごす時間をつくることが大切です。
騎士のカードには、「勇敢に立ち向かって前進する」といった意味合いが込められていますが、ネズミの持つネガティブさが裏打ちすることで、あまりよい知らせではありません。
ネズミとクローバーのルノルマンカードの組み合わせからは、「ネガティブからポジティブに変換するエネルギー・困難を乗り切る」といった幸運を呼ぶ暗示を導いてくれます。
クローバーのカードにある「幸運や嬉しい知らせ」といった意味のほうが強くなり、ポジティブな変化へと置き換わることを示唆するようです。
ネズミと船のルノルマンカードからは、「体調不良への注意勧告・休息が足りない」などが暗示されています。
船のカードは、「転換期・変化」を意味するため、一旦休みを入れてポジティブな変化に乗ることをアドバイスしている内容です。
ネズミと家のルノルマンカードからは、「住宅問題の発生・家庭の不調和」などを連想させます。
家のカードの意味は、本来なら「安心・安定」などポジティブなものですが、問題が浮上することを考慮して、家族や家庭を大事にするよう示唆したものです。
ネズミと木のルノルマンカードからは、「進展が遅い恋愛・曖昧な恋愛」のことを示唆しています。
本来の木のカードは「健康・成長・安定」などの意味です。
相手に対して明るい対応を心がけ、仲良くするアプローチが必要かもしれません。
ネズミと雲の組み合わせからは、「不安定な関係・ストレスを抱えそうな関係」といった意味を持っています。
雲のカードの意味には「不安・迷い・停止」という含みがあり、不確実さに戸惑いを持っている状態を示しているようです。
ネズミとヘビのルノルマンカードは、「嫉妬や揉めごとの暗示・ライバルの妨害」などの意味が込められています。
相手は、今までの環境を変えたくないという本音があり、現状維持を得策と考えているようです。
以前と同じような関係性を続けて、しばらく様子を見るよう示唆しています。
ネズミと棺のカードの組み合わせは、「自分が損する状況が終わる・ストレスがなくなって安堵する」ことを意味しています。
棺は、ある状況が終焉することを意味するため、環境が変化してものごとがよい方向へ激変する暗示です。
ルノルマンカードのネズミと花束の組み合わせは、「幸せな環境がストレスに変わる・喜びが横取りされる」ことを意味します。
花束のカードには、「愛情・幸福・女性性・結婚式」などの良い意味がありますが、
ネズミのカードによって打ち消されてしまうようです。
ルノルマンカードでのネズミと鎌の組み合わせは、「損した状況が改善される・ストレスフルな状況が終わる」ことを暗示しています。
鎌のカードには、「トラブル・揉め事・アクシデント」などのネガティブな意味がありますが、ネズミのカードとのコンビネーションで、逆に良いお知らせに変換されるようです。
ルノルマンカードのネズミと鞭(むち)のコンビネーションからは、「口論やケンカなどでストレスを感じる状況。ままならない環境」といった意味合いが示されます。
鞭には、「トラブル・依存・攻撃・停滞」などあまりよくない意味がありますが、行動を見直していけば好転していくことを暗示するのです。
ネズミと鳥のカードから連想されるのは、「自分を犠牲にする不安・噂話やゴシップによるストレス」です。
鳥には、「コミュニケーション・移動」という意味があるため、相手ともっと仲良くなりたいと考えているようですが、ネズミのカードとのコンビネーションでは、噂話や愚痴などで、あまり好ましくない印象を持たせる恐れがあると示唆しています。
ネズミと子どものルノルマンカードの組み合わせは、「純粋さが失われる・相手の未熟さにストレスがたまる」状態を意味します。
ルノルマンカードでの子どもの意味は、「純粋・無邪気・喜び」で、ポジティブな状態を指しますが、ネズミのカードと一緒になると打ち消され、「馴れ馴れしさ・いい加減さ」の意味が強くなってしまうからです。
ルノルマンカードでのネズミと狐の組み合わせは、「ずる賢い人物からの嫌がらせ・慎重さ」などが含まれています。
狐のカードの意味には、「狡賢さ・詐欺・打算的」といった内容があることから、相手を見極めるよう暗示してくれているのです。
必要以上に近づくなどの不自然な行動を取らないように注意しましょう。
ネズミと熊のルノルマンカードの組み合わせは、「尽くしすぎて疲れる・支配的関係にストレスを抱える」などがあります。
熊のカードの意味は、「信頼・権力・母親・動物」となりますが、仲のいい関係に甘んじすぎると馴れ合いな状態に陥るので、進展させるアプローチが必要です。
ネズミと星のカードには、「未来への過剰な心配。理想へのストレス」といったネガティブな意味があります。
星のカードは、「希望・インスピレーション・未来」など前向きな内容ですが、ネズミのカードと一緒に見ると、ライバルの出現などの余計な邪魔が入ることを暗示するのです。
ネズミと犬のカードは、「信頼関係にヒビが入る・振り回され裏切りにあう」ことを意味します。
犬のカードの意味には、「友達・サポート・信頼関係」といったよい意味がありつつ、ネズミのカードにより、「相手に合わせる」といった受け身な意味に変わってしまうようです。
ルノルマンカードのネズミと塔の組み合わせは、「ビジネスでの失敗・計画が無駄に終わる」ことを暗示します。
塔のカードの意味は、「積み上げた成功・野心・孤独」などがありますが、相手と仲良くなったとしても、お互いに心を許していない状態であることを示唆するようです。
ルノルマンカードでのネズミと庭園には、「友人関係の悪化・距離感を大切に」といった意味が込められています。
庭園には、「パーティー・イベント・人脈」といった社交的な意味合いがあり肯定的です。しかし、ソーシャルなことで、他の人との交流も楽しむ意味もあり、相手との深い関係性を築くのが難しい状況にあります。
ネズミと山のルノルマンカードは、「問題やストレスの解消・スランプから脱出」といった意味があります。
山のカードの意味は、「障害・困難・課題」です。
長年閉鎖されていて関係性が崩れてよいことが起きる予兆があります。
できるだけ相手を気に掛けて接していくようにしましょう。
ネズミのカードと道のカードの組み合わせは、「大きな決断・不確実・不誠実な選択肢」のことを暗示します。
道のカードの意味は、「分岐点・引っ越し・迷い」といったものがありますが、ネズミのカードが加わると一方通行的な要素が強くなるようです。
恋愛などでは、片想いの可能性があります。
ネズミとコウノトリの組み合わせは、「吉意が凶意に変わる組み合わせ・仕事のミスやストレスが増える」などの暗示です。
仕事上でのトラブルでストレス過多になる状況を指しています。
コウノトリの意味は、「人間関係・環境などの変化」を意味することで、人との接点で起きる摩擦への注意勧告をしてくれる組み合わせです。
ルノルマンカードのネズミとハートには、「恋人からの裏切り・損失や不信感」が暗示されています。
ハートのカードの意味は、本来なら「恋愛・友愛・好き」というポジティブなものですが、ネズミのカードで打ち消されてしまい、早まった行動によって解消されてしまう恐れを示しているのです。
ネズミと指輪のルノルマンカードは、「信頼できない関係・恋人との別れ」などを表しています。
指輪のカードの意味は、「契約・約束・信頼」ですが、ネズミのカードにより「消失」の意味が強くなり、相手への振舞いや態度に気をつけることを伝えているのです。
ネズミと本のルノルマンカードは、「秘密がばれる・ストレスや問題を調査する」ことを暗示します。
本のカードの意味は、「勉学・知的好奇心・法律・本」です。
しかし、ネズミのカードによって、人には隠しておきたい気持ちのほうが強くなります。
ネズミと手紙のカードからは、「秘密が明らかになる・ストレスの調査」といった、先述の「本」とほぼ同じ意味が考えられるでしょう。
手紙には「メッセージ・情報・伝達」の意味があり、ネズミのカードが組み合わさって、さらに何かしらの想いや情報を伝えたい気持ちが高まった状態を示します。
ルノルマンカードでのネズミと紳士の組み合わせは、「信頼できない男性・覇気のない男性」などを示唆します。
紳士のカードの意味は、「男性・夫・父親」で、カードが示すように、信頼性の低い男性やオーラがない男性の存在が気になることを暗示しているのです。
ネズミと淑女の組み合わせは、「嘘つきな女性・陰気で嫉妬深い女性」を意味しています。
淑女の意味には、「女性・妻・母親」があり、先述の「紳士」と同様に、あまり好ましくない女性の存在を示しているのです。
ネズミとユリのカードには、「加齢による健康障害・不倫関係・生殖機能の問題」が現れています。
ユリの意味は、「純粋・安らぎ・幸福・熟成」とされていますが、ネズミのカードによって、受動的意味合いが強くなってしまうようです。
ネズミと太陽のルノルマンカードは、「健康面での不安・元気がない状態」であることを示します。
太陽のカードの意味は、「幸運・成功・ポジティブ・勝利」で前向きな状態なのですが、ネズミのカードで打ち消されてしまい、うやむやではっきりしない逆の意味となるのです。
ネズミと月のルノルマンカードは、「精神的に落ち込むタイミング・うつ病」などを暗示しています。
月のカードの意味は、「夢・ロマンス・直感・静寂」など、よい意味がありますが、ネズミのカードが加わることで、動揺した状態を意味するようになるのです。
ネズミと鍵のルノルマンカードは、「トラブル解決のための対策・既存の状況を変える」ことを意味します。
鍵には、「解決・突破」などの意味がありますが、ネズミのカードでは逆の意味になってしまうのです。
仲良くなれた相手との接し方を、再度考え直すよう示唆しています。
ネズミと魚のカードには、「仕事上の問題が浮上・ミスの表面化」という意味があります。
魚の意味は、「豊穣・海・お金」とされ、前向きな取引の意味がありますが、ネズミのカードが入ることで打ち消されて、自分の主観を押し付ける悪い意味に変換されてしまうのです。
ネズミと錨(いかり)のカードの組み合わせは、「失業・学業での失敗」といった悪い予兆を示します。
錨のカードの意味は、「安全・安心・フェリー」といった安堵感を意味していますが、ネズミのカードで打ち消されてしまい、思わぬ誤算があることを指しているのです。
目標達成の道筋などを、もう一度改めておくべき時期になったことを指します。
ルノルマンカードでのネズミと十字架の組み合わせは、「現実逃避したい気持ち・覚悟がない・準備不足」といった意味があります。
十字架のカードの意味は、「困難・不安」で、さらにネズミのカードにより、「がんじがらめ」に強調されてしまうようです。
ルノルマンカードのネズミの絵柄は、ネガティブな状態のことを暗示します。
人生での損失や不安を招くことへの警告的な意味合いのカードです。
ただし、周囲のカードとのコンビネーションや文脈によっては、逆にポジティブな暗示を見せる場合もあるので、必ずしも悲観的とまでは言い切れません。
ネズミのカードが持つ基本的な意味などを理解した上で、さらに深い洞察が得られるよう、ルノルマンカードを上手に活用していってください。