リフレクソロジーの原点は、アメリカ人の医師であるウィリアム・フィッツジェラルド氏が、手術中に患者がベッドの梁などに手足を押しつける行動に注目し、観察したところから始まります。この行動を医学的に研究したところ、痛みを和らげる効果があることがわかり、「ゾーン・セラピー」という本を発表したことがリフレクソロジーの発祥とされています。

それから、その「ゾーン・セラピー」をさらに発展させ、「フットチャート」と呼ばれる「足裏反射区図」と呼ばれる全身の臓器や器官に繋がっている反射区の地図が作成されました。東洋医学には経絡経穴の考えがあり、それに準じてツボへの刺激を治療として行いますが、「ツボ」が「点」であるのに対し、「反射区」は「面」として捉えているところが大きな違いであり理論もまったく異なるものです。

日本においてリフレクソロジーはリラクゼーションとして行われており、医療や東洋医学の経絡経穴の治療とはまったく関係がないことを知っておかなければなりません。そのリフレクソロジーの施術を行う者のことをリフレクソロジストと呼びます。リフレクソロジーの施術を行うリフレクソロジストについてご紹介します。

リフレクソロジストとは?

リフレクソロジーを実践する民間療法士

リフレクソロジーは英語では“reflexology”と表記され、日本語に訳すと“反射療法”と表すことができます。reflexologyという言葉は“reflex”(反射)と“ology”(学や論を表す接尾辞)を組み合わせた造語となります。

アメリカで発祥当初は「ゾーン・セラピー」と呼ばれていたものが、少しずつ発展を遂げて現在ある「リフレクソロジー」と呼ばれる施術が行われるようになりました。イギリスでは、看護師などの活動により、数年にわたる膨大な実施データの収集と、実証的・科学的・医学的な検証が行われました。その結果、現在では保険医療に組み込まれるようになり、緩和ケアの一つや、クオリティ・オブ・ライフを高めるための治療・療法として行われています。

日本では、この反射学・反射療法の考えをもとにした施術を行う人がリフレクソロジストと呼ばれます。あくまで医学的な資格が必要で医学に基づく健康に関する施術ではなく、リラクゼーションのための施術であるという認識を持つ必要があります。法で定められている資格の名称独占、業務独占に触れない施術を行う民間療法士となります。

民間療法士は、日本国憲法で定められている「職業選択の自由」の枠内で行うことができる職業であるため、法で定められている国家資格を保有しなければ行えない名称独占・業務独占に触れない施術が求められます。

民間療法士は国家資格や都道府県知事による資格が存在しないため、「職業選択の自由」の範囲内であれば、誰でも今すぐに名乗ることができます。とても極端な話ですが、法的にはそのように解釈することができます。しかし、営業許可を得て出店しても、利用者に信頼してもらえないと利用してもらえませんし、施術もさせてもらえません。リラクゼーションを行っているサロンでも雇用してもらえる可能性はとても低いでしょう。

心身のバランスを整える人

リフレクソロジーにおける反射区の考え方は次のようになります。身体の中央に線を引いて左右を両等分し、それに並行する線を引いて十の区域に区分します。そしてそれらの線は頭部、胴体、手、足に至るまで平行に引かれ繋がっており、頭部の区域においてその線が交差して走ると考えられています。

これが反射区の考え方となり、細分化して見ることのできる「フットチャート」や「ハンドチャート」を見ると、さまざまな臓器や器官に繋がっている反射区を確認することができます。

反射区を確認していくと、頭や脳に関係する反射区を確認できます。その反射区が健康のカギとなっている反射区だったとすると、施術を行うことで自律神経を整える効果が期待できるかもしれません。

また、足の裏は「第二の心臓」と呼ばれるくらい、血液の循環に重要な役割をはたしています。立っていると重力によって血液は下に滞りがちになってしまいます。そこで下に滞っている血液の循環を促進するために、足の筋肉が利用されます。立った姿勢となると、一番下になる大きな足の筋肉では、「土踏まず」がポンプの役割を果たし、血液の循環を滞りなく行うように働くこととなります。

「土踏まず」の筋肉は常に血液の循環を滞りなく行うために働くため、緊張や張りを起こしやすい筋肉であると言えるでしょう。その部分に対しアプローチを行うことで、血行が促進されることに繋がり、緊張や張りを取り除くことで高いリラクゼーション効果やリラックス効果が得られることが期待されます。

血行が促進されると、老廃物の排出も促進させる効果も期待でき、リラクゼーション効果やリラックス効果が得られることで、不快ストレスと快ストレスのバランスを整える効果が期待されます。さらに反射区への施術は全身の健康のカギとなっている反射区に繋がっているため、心身のバランスを整えることにつながってきます。

リフレクソロジストの仕事内容

身体の疲れやストレスをキャッチし、手や指を使い刺激する

リフレクソロジーの施術を受けるため、来店される利用者は、日常の疲れやストレスを癒す目的で来店される方がほとんどではないかと思います。興味半分という方もいるとは思いますが、リラクゼーション効果やリラックス効果を期待して利用されると考えてよいでしょう。

「身体の不調を訴えて来店してきた」利用者であれば、病院受診を勧める必要があります。リフレクソロジーの目的はリラクゼーション効果やリラックス効果を得るためのものであり、治療ではありません。施術することで逆に健康を害する可能性があるため、丁重にお断りする必要があります。

施術を行う前の会話やウォーミングアップの段階で、利用者が感じていると思われる身体の疲れやストレスを感じ取り、手技を施し、少しずつ健康のカギとなっている反射区を探り当てて施術を行っていくとよいでしょう。

適切な施術とセルフリフレクソロジーのアドバイスをする

施術を行っていくに当たり、手技の強さやベッドに横になっている体勢が辛くないかなどの確認を同時に行っていきます。その中で健康のカギとなっている反射区を探り当てていきます。

その健康のカギとなっている反射区が分かったら、その特定の部位に対し、面でとらえ施術を行います。「フットチャート」や「ハンドチャート」では全身の臓器や器官が細やかに表記されていますが、面でとらえる必要があるため、重複している反射区があることを念頭に置かなければいけません。

利用者に対し、リフレクソロジーの理論やウンチクを説明する必要はありませんが、今回の施術で「肩こりが楽になった」など、利用者が癒しを実感できたのであれば、特定の反射区が張りやすい傾向があることなど、刺激の加え方などをアドバイスし、次回の利用も考えてもらえるようにしていくとよいでしょう。

リフレクソロジストに向いてる人

サービス精神・体力がある・手先が器用な人

リフレクソロジーの施術時間は、30分から60分の間で料金設定を行っているサロンが多い傾向があります。ウォーミングアップやクリームやオイルでの皮膚トラブルがないかの確認などを含めると妥当な時間と言えるでしょう。長時間に及ぶ施術を行うため、体力が必要ですし、すべての手技に指を使いますので、指先の動かし方をコントロールできる器用さが必要になります。もし「指先が器用じゃない」と感じていても嘆かないでください。これは訓練次第で獲得することができるものだからです。あとは、利用者に対するおもてなしの心を持つ誠意あるサービス精神があれば利用者の満足度は高いものになるでしょう。

リフレクソロジストの仕事事情

仕事帰りに来る人が多く、深夜営業も

リフレクソロジーサロンの営業時間については、サロンによって大きく違います。リラクゼーション効果やリラックス効果を求めて来店される利用者が多いため、仕事帰りの来店は利用者にとって合理的な判断と言えるでしょう。

現在では、多様なシフト勤務が当たり前の時代になっているため、深夜でも働いている方がいます。そのような人達をターゲットとして展開する必要があります。利用者に癒しを感じてもらうことができれば、次の利用も期待できるため、営業時間についてもサービス精神を持って展開していくことが大切です。

リフレクソロジストまとめ

日本国憲法にある「職業選択の自由」の中で行う民間療法士であり、法で定められている資格はありませんが、利用者の信頼を得て、適切な施術が行えるよう訓練を受けることが大切です。施術時間が30分から60分と長いため、体力を使い、指先の器用さを求められますが、これは訓練で獲得が可能であること、利用者に癒しを実感してもらえる誠意あるサービス精神を持つことが大切です。