整体とマッサージの違いとは?怪我の場合はどこに行くべき?

整体とマッサージの違いとは?怪我の場合はどこに行くべき?

記事作成日:2024.09.13
整体とマッサージの違いとは?怪我の場合はどこに行くべき?

体が重い、あるいは痛みがあるといった場合に、整体にいけばいいのか、それともマッサージで様子を見たほうがいいのか悩むことはありませんか。
実際に、整体やマッサージの種類は多岐にわたります。
施術目的や通う人々の好みによっても性質が異なっているのがこの分野の特徴です。
ところが、症状によって整体とマッサージのどちらが効果的なのかは、案外知られていません。
どのような症状で、どういった成果を得たいのかで、サロンや施術院を選ぶ必要があるでしょう。
本記事では、整体の業務を中心に、整体とマッサージの違い、カイロプラクティックとの違いなど、整体全般についての疑問について解説します。
怪我をした場合や不調を改善するためには、どのタイプの施術が良いかなどの選び方を知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

整体とはどのような施術か

主な整体の施術は、筋肉や骨格に生じている不調を、全体のバランスから改善や予防をしていく施術です。
骨盤矯正・姿勢矯正といった言葉を目にしますが、それらは整体の部類とされています。
整体師が卓越した手技で治療をしていく方法ですが、施術の理論には個人差もあり、各サロンや整体院ごとにアプローチ方法が異なっているのが特徴です。
正攻法でオーソドックスな施術を好む整体師もいれば、独自開発した施術をする整体師もいます。
好みや効果の違いにも個人差がでてしまうため、まずは、どれか一つを決めて試してみながら、経過を客観的に観察したほうがよいでしょう。
あまり効果が期待できなければ、別なアプローチをする整体院に行くことも方法の一つです。
街中に整体院が乱立しているので、施術方法の違いを理解しながら選ぶようおすすめします。

マッサージとはどのような施術か

一般的なマッサージの施術とは、手技によって体の表面上より刺激を与え、血流を促し組織の代謝を促進させることで、疲労回復などの不調を整える施術です。
マッサージ自体はかなり浸透していてポピュラーな扱いになっています。
おそらく、自宅でも好きな時間にやっている人も多いことでしょう。
本来「マッサージ」の言葉を用いて営業を許可されている対象は、「あん摩マッサージ指圧師」で、国家資格保有者だけの特権となっています。
正確には、あん摩マッサージ指圧師が存在しないリラクゼーション店やエステ店が、「マッサージ」名目で営業ができません。
そのため、「もみほぐし」「トリートメント」「リフレクソロジー」といった類似した表現を用いているパターンが目立っています。
正規のマッサージの施術が受けたい場合、必ずあん摩マッサージ指圧師の有資格者の存在を確認する必要があるでしょう。
また、あん摩マッサージ指圧師の施術については、医師の同意などの一定の要件を満たしていれば健康保険の対象になります。

整体とマッサージの違い

街中には、整体院と看板を出す店やマッサージと称する店もあります。
この表記だけでは、明確な違いを理解するのは難しいでしょう。
実は、整体院とマッサージ店には、目的や方法などによっていくつかの違いがあります。
目的・方法・費用などの側面から違いを検討できるのです。

3-1整体とマッサージは目的が違う

整体とマッサージでは、当初から目的が違っています。
整体は、骨格や筋肉の歪みによる不調を整え、自然治癒力を高めることで改善を目指しています。
一方で、マッサージでは、筋肉の疲労やコリへのアプローチをして、血行促進をさせながら、リラクゼーションや疲労回復を促すことが目的です。

3-2整体とマッサージでは方法が違う

整体とマッサージでは施術の方法が異なります。
整体では、手や指を使いつつ、全身の力で骨格や筋肉の矯正をする施術です。
手技もさまざまにあり、やり方はサロンや整体院により多岐にわたっています。
一方、マッサージの場合は手や指を使うところは整体と共通ですが、筋肉を揉んだりさすったり、叩いたりといった手技中心となります。
あくまでも、筋肉の緊張をほぐすための施術といえるでしょう。

3-3整体とマッサージでは費用に違いがある

整体とマッサージの費用を比較すると違いに気づくでしょう。
一般的に、整体のほうがマッサージよりも基本料金が高めな設定です。
ただし施術時間や施術内容によっても異なってきます。
理由としては、リラクゼーションや疲労回復が目的の一時的な施術であるマッサージと、身体の不調を根本から改善するための施術の整体では、明らかに後者のほうが手間がかかってしまうからです。

整体とマッサージのメリットの違いとは

整体とマッサージの店舗やサロンが乱立する現在、競合が多い中でも生き残るにはそれなりの理由があります。
端的に考えられるのは、整体・マッサージには各々にメリットがあり、人々がそれをわかって利用し続けていることです。
大まかには、マッサージは短期的に利用できるメリットがあり、整体には、長期で施術してもらうメリットがあります。

マッサージの主なメリット
● 肩や腰に違和感があれば気軽に受けられる
● 施術そのものがが気持ちいい
● 一時的につらさを和らげる

整体の主なメリット
● 身体の不調の原因は根本から改善する
● 生活習慣の指導やアドバイスもしてくれる
● 体質改善されて徐々に効果が期待できる
● 歪んだ姿勢を改善できる

整体とマッサージでのメリットの違いで、一時的にラクになるかどうかは大きな特徴です。どちらかといえば、その場で速攻で気持ちよさを実感するのならマッサージのほうが効果的でしょう。
ただし、痛みや辛さの原因を根本から見直すのなら、長期的に体質改善していく整体にメリットがあります。
理想としては、双方をタイミングよく使い分けて施術を受けるとよいでしょう。

整体とカイロプラクティックの違いとは

整体やマッサージと似ている施術の中に、カイロプラクティックがあります。
国家資格が存在せず、ほぼ民間資格を所持した人物による施術となるでしょう。
手技で骨格の歪みを調整し、筋肉疲労軽減や体のバランスを整える技術なので、ほぼ整体と共通した施術です。
大きな違いは、整体が東洋医学をベースにした施術なのに対して、カイロプラクティックは西洋医学の理論に基づいた施術という点があげられます。
とくに整体とカイロプラクティックを比較した場合、どちらに利点があるかは個人差によって変わってくることです。

整体に通う頻度はどのくらいか

一度整体の施術を受けた場合、その後気になってくるのは、定期的な利用としてはどれくらいの頻度で通えばいいのかという疑問です。
実は、整体に通う頻度は、段階によって変化していきます。
通い始めてから症状が和らぐまでの、経過を見ながら判断するというのが主流です。

6-1施術初期では週1~2回がベター

整体へ通い始めた頃の場合、目安は週1〜2回くらいが適当です。
効果には個人差が生じますが、1週間ほど経過観察するのが基準とされています。
注意点は、整体を1回受けただけで症状が和らぐことはないと、あらかじめ思った上で施術を続けることです。
整体は根本の原因を改善するために、多少の時間を要します。
徐々に症状のケアをしていく施術です。
まずは施術者の指示に従いながら受診することをおすすめします。

6-2回復期に入れば週1回がベター

整体へ定期的に通うようになれば、症状が少しずつ改善されていくのが普通です。
回復期の状態に入れば、週1回の通院になるでしょう。
回復期になれば、症状が少しずつ和らいでいくことを実感できます。
注意点は、回復してきたからといって通院をやめてしまうと、元の悪い状態に戻ってしまうことも考えられる点です。
必ず整体師の指示やアドバイスに従いながら、週1回のペースを維持することです。

6-3メンテナンス期になれば月1回がベター

回復期を経て症状が和らいできたら、その後はメンテナンス期に入ります。
この頃になれば、月1回程度の施術を受けながら、症状の経過を判断してもらうことになるでしょう。
やがて、痛みやしびれを感じなければ、通院を終了することになります。

怪我をした場合の施術はどこへ行くべきか

整体院やマッサージの店舗へいく理由は、ほとんどの場合が慢性的な症状の緩和のためです。
しかし、怪我や事故などで施術を受けたい場合、どのような施設で受診をするほうがよいのでしょうか。
ここでは、万が一の怪我などで処置をする場合の方法を解説します。

7-1怪我などの外傷は整体で扱えない

整体院では、骨折や出血などを伴う外傷を扱っていません。
整体では、痛みの回復やストレス緩和、姿勢の矯正など限定的です。
整体は医療行為に含まれないため、怪我の対処ができない決まりになっています。

7-2基本的には整形外科へいくべき

原則として、外傷性の怪我の治療は、整形外科か整骨院(接骨院)で対応します。
整形外科で対応する症状としては、主に骨折・打撲・捻挫・傷といった外傷全般です。
他にも、ヘルニア・リウマチ・痛風などの神経や関節の症状にも対応します。
整形外科の場合は、万が一の際の手術も可能で、その後の身体機能の回復に向けたリハビリテーションもおこなうことが許されています。

7-3打撲や捻挫なら接骨院でも対応可能

外傷性の怪我であれば、整骨院および接骨院でも対応できます。
接骨院などでは、自然治癒を促すことを目的にした施設です。
脱臼・骨折・打撲・ねん挫などを扱っていて保険の適応もしています。
ただし注意点としては、怪我が発生して1ヶ月以内の症状に対応し、注射や内服薬を使わない特徴があることです。
そのため、すべての症状に対する受け入れはできず、症状によっては整形外科のある病院を紹介されることもあります。

整体とマッサージの資格の種類

整体とマッサージに関する資格はいくつか種類があります。
大きく分けた場合、民間資格と国家資格の2種類です。
医療類似行為の許可をしているのは国家資格取得者のみです。
どちらの施術を受けるかは個人差もありますが、どのような資格を所持している施術者なのかを基準にして選んでもよいでしょう。

8-1整体師が取得する資格

整体師には資格取得の義務がありません。
そのため、民間資格保有者によるものか、整体の訓練を受けて施術を実践している人物によるものが多い傾向です。
整体の場合、非医業類似行為となり骨折や外傷などの治療もできません。
近年では、民間資格所有者が増えている傾向が伺えます。

8-2整体関連では柔道整復師の取得が最適

もし整体についての資格を取得したいのであれば、国家資格である柔道整体師にチャレンジすることをおすすめします。
義務ではありませんが、この資格所有者にとっては、整骨の分野にて医療類似行為を公認する点がメリットです。
柔道整復師とは、骨折など外傷性の怪我の整復治療が認められている資格です。
医師の同意書や診断書があれば、保険適用されます。
整体というより整骨院・接骨院という名称で開業もできるのが特徴です。
柔道整体師という資格名なので、柔道の有段者や経験者でなければ取得できないものと誤解されやすいのですがそうではありません。
資格取得には、柔道整復師養成の認定を受けた専門学校・短大・大学を卒業し、国家試験に合格すれば認定されます。

8-3マッサージ師が取得する資格

店名・屋号として「マッサージ」という表記を使用する場合は、国家資格を取得する必要があります。
マッサージの表記をせずにリラクゼーションの施術を目的にするのなら、無資格者・民間資格取得者でも開業が可能です。

8-4あん摩マッサージ指圧師だけがマッサージ師として認定されている

あん摩マッサージ指圧師の資格こそ、マッサージ分野で独占して開業できる資格です。
「マッサージ」の屋号をそのまま付けて独立・開業が許されています。
医師の同意のもとであれば、保険適用も可能です。
資格取得には、文部科学大臣・厚生労働省大臣のいずれかが認定の専門学校・短大・大学にて3年以上のカリキュラムを履修し、国家試験に合格することが条件となります。

整体とマッサージの選び方の基準

日頃の症状や悩みによって、整体にいくべきか、それともマッサージにいくべきかの基準を知っておく必要があります。
ここでは、状況によってどちらの施術を受けるほうがよいのかを解説していきます。

9-1整体に向いている症状

整体の特徴としては、日頃から不調や悩みを根本から治したい人におすすめです。
日常生活にて姿勢不良・動作の不都合といった悩みを抱え、猫背・反り腰・肩コリ・腰痛・頭痛・しびれ・産後の骨盤の歪みなどへのアプローチに向いています。
整体は、計画的に身体のケアを続けていきたい人を対象にした施術です。

9-2マッサージに向いている症状

マッサージに向いているケースは、普段の生活上では身体的な悩みが深刻ではない場合で、たまたま疲労がある時や、リラクゼーション効果を期待する人です。
そのため、一時的な緩和をするだけで定期的なケアの必要性がない状態を指します。
例えば、運動後に筋肉痛が残っている場合や、気分転換などをしたい人におすすめです。

整体やマッサージでおすすめの資格

整体の仕事では資格取得を必須とはしていません。
施術ノウハウを得て経験を積み重ねていけば、無資格でも運営が可能です。
しかし、マッサージに関しては資格取得が必須となりますが、必ずしも一つに限られていません。
経験値のある多くの施術者は、実務証明のために複数の資格取得をしています。
国家資格・民間資格の双方を認定されている整体師・マッサージ師もいることでしょう。
まずは、以下の資格に注目して検討することをおすすめします。

● 姿勢コーディネーター®資格検定
● 整体セラピスト資格認定試験
● 体幹コーディネーター®資格検定試験
● トレーニングサポーター資格検定

10-1姿勢コーディネーター®資格検定

姿勢資格の姿勢コーディネーター®資格とは、姿勢の基本的な知識を得ていることを認定する資格です。
姿勢・心・体の関係性や顔のゆがみの関係、良いスタイルの概念、女性のホルモンバランスなども理解し、美しい姿勢を保つ方法を理解している人物として認めています。
自律神経やポジティブ思考とも関係性が高く、悪い姿勢による影響なども理解し伝えられる存在です。
資格取得後、姿勢コーディネーター®として自宅やスクールで活躍できます。

10-2整体セラピスト資格認定試験

整体セラピスト資格認定試験は、整体師としての基本的な施術知識を証明します。
整体の歴史から入り、開業方法、料金設定、人体の構成、神経、血流や血液、骨格や関節などの実践的な概要を盛り込んだカリキュラムです。
資格認定後には、整体セラピストとして本格的な施術や講師活動をすることできます。

10-3体幹コーディネーター®資格検定試験

体幹コーディネーター®資格検定試験は、体幹について熟知した専門性や実践レベルを認定する資格です。
猫背や巻き肩といった悪い姿勢による影響や、骨盤と姿勢の関係、ダイエットとの関係などを、体幹バランスの側面から理論を知っている人へ認定します。
他にも、ストレッチやヨガの知識、良い立ち方・座り方・歩き方などもカリキュラムに入ってる資格です。
資格取得後には、体幹コーディネーター®として、スクールなどで活躍が期待できます。

10-4トレーニングサポーター資格検定

トレーニングサポーター資格とは、筋力トレーニングの基礎知識を認定する資格です。
道具の扱い方、食品やトレーニング前後の食事、プロテインの選び方、ダイエットに有効な有酸素運動の知識、ストレッチに関する知識も求められます。
資格を取得した後には、トレーニングサポーターとして自宅やカルチャースクールで講師活動が可能です。

まとめ

整体とマッサージの違いや線引については、意識してみないとわからないものです。
体の不調などで悩みを抱えている場合に、どちらの施術を受ければいいのかは、判別しにくいところでしょう。
自分の状態がどのレベルなのかにもよれば、最初から目的意識が違う場合も考えられます。
医療行為との関連性もあるので、しっかりと施術をしてくれてアフターフォローもしてくれそうな施術者に診てもらうのがベストでしょう。
とくに整体は、定期的に通うことで、効果が徐々に期待できる分野です。
もし、一時のリラクゼーションやストレス緩和などであれば、気軽にできるマッサージへ習慣的にいく分には悪いことではありません。
万が一、怪我による外傷性の症状であれば、迷わずに整形外科の受診をするほうがよいでしょう。
あるいは、今後の職業として捉えた場合には、独立や開業といったキャリアパスも描けます。
整体師やマッサージ師になるのに、年齢制限や性別などの制限も一切ありません。
いつからでも、自分が始めてみたいタイミングを見計らって準備ができます。
計画を持って実直に知識を得ながら経験値を高めることで、生涯続けられる職業にもなるでしょう。
まずは、整体やマッサージに興味が湧いたのであれば、一度受けにいってみることをおすすめします。

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