音楽療法士になるには?必要な資格や仕事内容を解説

音楽療法士になるには?必要な資格や仕事内容を解説

記事作成日:2024.06.11
音楽療法士になるには?必要な資格や仕事内容を解説

現在は、昔にはなかったストレスが様々なシーンで感じられる時代です。
そのため、心身をリラックスできる音楽療法に注目が集まっています。
音楽を専門的に扱って患者の心身のサポートをするのが音楽療法士です。
音楽療法士として活躍するために必要な能力はどんなものなのか、紹介していきます。

目次

音楽療法士はどんな人?

そもそも、音楽療法士はどのようなことをするのでしょうか?

まずは、音楽療法の進め方を見ていきます。 音楽療法とは、音楽が持つ治療効果を活かして心身の不調を改善する治療技術です。 音楽には、リラックス効果やストレス発散効果、情緒への影響力があるといわれています。 音楽の効果を最大限に生かし、治療に用います。 音楽療法の歴史は非常に古く、古代ヨーロッパの旧約聖書にも関連の記載があるとされています。 中世期においては情緒安定効果を公式に認定する動きも見られました。 日本に音楽療法が本格的に導入されたのは1960年ころだといわれています。 意外に歴史のある音楽療法の効果は、昔から注目されてきました。 音楽療法士はどんな人 さらに、現在のストレス社会においては、音楽療法の注目度がさらに増してきています。 対人関係のトラブル、会社内での心身への負担の増加などは社会問題となっています。 音楽療法の手法は、大きく2種類に大別できます。第一に、能動的音楽療法です。 これは、患者が自ら音楽による表現活動を経験して健康効果を得る方法です。 楽器演奏や歌唱はもちろん、音楽に合わせたダンスなども該当します。 第二に、受容的音楽療法です。 音楽を鑑賞することを通してリラックス効果や健康効果を得る手法です。 一般的に音楽療法と聞くとこの受容的音楽療法を連想する方が多いかもしれません。 患者が好きな曲を聴くケースや、音楽療法士が患者に聴かせる音楽を決めるケースなどがあります。 以上のような音楽療法の効果や手法を専門的に用いて患者の状態を改善するのが音楽療法士の仕事です。 患者が健康になる姿を見届けることは、大きなやりがいにつながります。
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音楽療法士になるために必要なこと

音楽療法士になるには、どのようなものが必要になるのでしょうか。

音楽療法士の国家資格は、2021年10月現在では存在しません。 民間資格がいくつか存在しています。 音楽療法士として質の高い治療効果を上げるためには、幅広い知識が求められます。 また、患者との良好な関係性を築く人柄も重要です。 音楽を利用して心身の健康を図るとはいえ、まずはストレスそのものについての深く専門的な理解を持つことは重要です。 音楽療法士に限らず、福祉関係やカウンセリング系の業務に従事する場合には、多かれ少なかれ必要になる知識といえます。 ストレスが発生する要因とは、なぜ精神的に追い込まれるほどのストレスが起こるのか、深く知る必要があります。 そのうえで、患者一人一人のストレスや負担感など、健康状態を阻害している要因を明確に捉えないといけません。 ストレスについてしっかりと理解を深めたうえで、そのストレスを音楽によって改善する為の効果的なアプローチを考える必要があります。 そのためには、音楽の治療面における効果や効用について専門的に知る必要があります。 音楽と一言で言っても様々な種類があります。 クラシックやジャズ、ポップスといった音楽のジャンルにとどまらず、ピアノやバイオリン、ギターや声楽など利用するツールによっても区別されます。 患者の状態をしっかりと見抜き、最も適切な音楽のジャンルを選択する必要があります。 音楽療法士の仕事内容と活躍できる職場 自分の好きな音楽だけに限定するのではなく、音楽と名の付く様々な存在についての深い造形が求められます。 そのため、音楽療法士として活躍し始めるのがゴールではなく、むしろそのあとの自己研鑽、知識のより深い習得が求められるといえます。 さらに、音楽療法で患者の治療を行うこと自体にやりがいを感じられないと、継続して活躍することは難しいでしょう。 患者が心身ともに改善していく姿を見て、心の底から喜べるような性格の人でないと音楽療法士は務まらないでしょう。 音楽療法士として活躍していくためには、患者の身になってストレスをしっかりと考えられる人柄、音楽を深く知ろうとする探求心、患者の治療にやりがいを感じられる性格など、必要な事柄は多いです。
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音楽療法士の仕事内容と活躍できる職場

音楽療法士として、どんな仕事に従事し、どんな活躍できるのでしょうか。

音楽療法士だけに専属で取り組むことよりも、他の福祉関連の仕事をしながら音楽を活用するというケースのほうが多いかもしれません。

3-1医療施設

病院やクリニックなどのリハビリ系の施設がある場所で、音楽療法士の能力が求められます。

特にメンタルクリニックや精神科の病院など、精神的な治療をしている場所での活躍が多いです。 音楽を利用したリハビリテーションは、今でも行われていますが、看護師など専門知識を持たない方が、片手間で行っているケースが多いとされています。 そこに、音楽に関する専門知識を持つ音楽療法士が採用され、活躍する機会が多くなってきています。 今後もますます需要が大きくなってくることが予想されます。 音楽の健康効果の高さは広く認知されてきているので、それに伴って医療機関での活躍の場面もどんどん増えてきそうです。

3-2介護施設

介護施設でも音楽療法士は活躍します。

身体障害者施設や高齢者施設、地域支援センターなどで活躍する姿が多くみられます。 高齢者のうち、認知症に悩む方にも、音楽療法は効果があるとされています。 治療法が確立されていない認知症ですが、音楽の力で刺激を与えることには良い効果があるといわれています。 老人ホームや生活支援センターなどで音楽を通して参加者の健康を促進する活動をします。 音楽を聴くだけでなく、音楽に合わせて簡単な身体の運動を加えたアクティビティを提案していきます。 身体が不自由になってきた高齢者に対して、生活を送る楽しさを再度感じてもらうという意味でも、音楽療法士としての存在意義は大きいです。

3-3幼稚園・保育園

乳幼児を育てる幼稚園や保育園でも、音楽療法の知識は大いに役立ちます。

保育士免許や幼稚園教員免許取得時にも音楽についての学習は行います。 しかし、音楽療法で身に着ける範囲と比べると十分ではありません。 保育の現場で音楽療法の技術を導入することで、乳幼児の情操教育に大いに役立ちます。 小さいうちから音楽に触れて生活することで、豊かな心の芽生えを促せるでしょう。 一般的なお遊戯活動などに音楽の効用を積極的に取り入れて、楽しく効果的な時間にしていける強みがあります。 保育士や幼稚園免許に加えて、音楽療法の知識も一緒に習得することには大いに意義があり、取り組んでみると良いでしょう。

3-4子育て中の両親

音楽療法の知識は、仕事として生かすだけではありません。

日常生活を豊かに過ごすためにも、十分な効果を発揮します。 特に、子育て中の両親にとっては、子供を情緒豊かに育てるために音楽は大変有効です。 両親が好きな曲を積極的に聴かせるだけでも効果はありますが、音楽療法の専門知識を活かせばより効果的な成長が促せるのがメリットです。 自宅で子育てをする中でも、音楽を活用できるツールはたくさん存在します。 専用のスピーカーやスマートフォンなどから魅力的な音楽を流してもいいでしょう。 あるいは子供向けの小さな打楽器系玩具を用意して、音楽と触れ合いながら遊ぶというのもおすすめです。 音楽療法として意識していなくても、実はいたるところで音楽を取り入れた子育てをしているものです。 これに専門知識を加えて取り組むことで、体系的かつ効果的な成果が得られるでしょう。

3-5フリーランスとして

音楽療法士に向いている性格

音楽療法士の知識を活かして、フリーランスとして活躍する道も開けています。

不定期で医療機関や高齢者施設を訪れて、音楽系のイベントを実施するなどの活動が考えられます。 また、音楽療法士として知名度が上がれば、各種講演活動や書籍を出版する執筆活動にも従事できるかもしれません。 音楽療法は、今や非常に需要の高い分野です。 ストレスの多い現代社会において、音楽の持つ力は注目されています。 音楽療法士として注目されれば、あらゆるケースで世に音楽の効用を伝える機会に恵まれるかもしれません。
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音楽療法士に向いている性格

音楽療法士として活躍するうえで、向いている性格とはどんなものでしょうか。

音楽に対する造形の深さはもちろんのこと、悩む患者に取って信頼に足る人間性も同時に求められます。 音楽療法士に向いている性格として、代表的なものを5項目紹介します。

4-1他人に尽くせる人

音楽療法士に限らず、福祉系の業務に従事する方は、他人に対して尽くせる人でないと務まりません。

患者の気持ちになって、少しでも苦しみを和らいでほしいと心から思える人が従事するべきです。 患者の中には、かなり厳しい状況に追い込まれ、精神的に余裕がない方も少なくありません。 中には厳しく批判的なかかわり方をしてくる方もいるかもしれません。 そんな方々に対し、対応できないと突き放す対応をとるわけにはいきません。 少しでもストレスを和らげてあげたいと考えられないといけません。 音楽療法士は、どんな患者に対しても根気よく接して状態を少しでも改善しようと頑張れる人に目指してほしいところです。

4-2音楽が好きな人

音楽療法士になるには、音楽に関する専門的な知識と能力が必要になります。

音楽の効用を利用してストレスを軽減していく仕事なので、音楽が好きでないと務まりません。 音楽の力でストレスを軽減していく中で、音楽療法士本人が楽しめていないと効果は半減します。 音楽に対して心から楽しんで取り組める人のほうが説得力があるのは当然です。 音楽を好きになれない方は、音楽療法士を目指さない方が無難です。 音楽に対して真摯に向き合える人が音楽療法士になるべきです。

4-3楽器演奏がある程度できる

音楽療法士としての活動には様々ありますが、自身で楽器を演奏するケースもあります。

ピアノやギターを演奏しながら歌う活動を展開することもあるでしょう。 上手でなくとも、ある程度楽器を演奏できる方が音楽療法士を目指すうえでは望ましいのです。 楽器の演奏ができないと、活動の幅を狭めざるを得なくなってしまいます。 楽器演奏の能力は、練習すればある程度上達させられます。 音楽が好きで打ち込める方であれば、一生懸命練習すればきっと演奏できるようになるので、本気で音楽療法士を目指すならぜひ練習しましょう。

4-4他人との対話が好き

音楽療法士の仕事は、音楽を通じて患者の健康状態を改善していくものです。

とはいえ、音楽だけで仕事がうまくいくわけではありません。 患者との対話を通じて信頼関係を結んでいくことも重要です。 音楽系のアクティビティを実践する中でも、しっかりと内容を伝えることは重要です。 また、患者との信頼関係は、継続した治療を行っていくうえで欠かせないことです。 コミュニケーションの基本は対話です。 明瞭で信頼感のある会話ができるほうが、カウンセリング系の職種の方にとっては有利です。 他人と関わることが苦手という方は、積極的に他人と会話をして慣れていきましょう。

4-5忍耐力

音楽療法士に限らず、福祉系の仕事に従事する方には高い忍耐力が求められます。

患者によっては、治療効果がすぐにみられるケースもあれば、何度治療を行っても一向に改善が見られないケースもあります。 患者から厳しい言葉をかけられることもあるかもしれません。 そのような状況でも我慢をして治療を継続できる忍耐力を求められるケースは必ず存在します。 治療がうまくいかないときでも、根気よく対応できる忍耐力は、音楽療法士には欠かせません。
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音楽療法士の代表的な資格

音楽療法士の代表的な資格

音楽療法士の国家資格は存在せず、民間の資格がいくつかあります。

音楽療法士として従事するために必須となる資格はありませんので、無資格でも仕事に従事することは不可能ではありません。 しかし、患者からの信頼を得るためにも、体系的な知識を得るためにも、資格取得はお勧めです。 以下に音楽療法士に関連した資格を3つ紹介するので、取得の際の参考にしてみてください。

5-1メンタル心理ミュージックアドバイザー

メンタル心理ミュージックアドバイザーは、日本メディカル心理セラピー協会(JAAMP)が実施している資格です。

音楽の効用を理解し、活動に生かせる能力を有することが証明される資格です。 受験資格は何もなく、だれでも受験できます。資格試験はインターネット経由で申し込みをして、得点率70%で合格となります。

5-2音楽療法カウンセラー

音楽療法カウンセラーは、日本インストラクター技術協会(JIA)が実施する資格です。

音楽の歴史や空間における音楽の効果など、体系的な知識を習得していることが証明されます。 音楽療法カウンセラーも、メンタル心理ミュージックアドバイザーと同様受験資格は全くありません。 インターネット経由で申し込みをすれば誰でも受験が可能です。

5-3学会認定音楽療法士

学会認定音楽療法士は、日本音楽療法学会が認定する資格です。

資格取得の方法は2通りです。 1つ目は認定されている学校を卒業して資格試験を受験し合格する方法です。 2つ目は学会が実施する試験に合格する方法です。 ただ、受験するには一定の条件を満たさないといけません。 日本音楽療法学会の正会員であることや、大学などを卒業していることなど、たくさんの条件をクリアしてようやく受験資格が得られます。 学習する内容は充実していますが、資格取得までの敷居は高めで、時間と労力がかかってしまいます。
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どの資格がおすすめか

音楽療法士を目指すうえでおすすめの資格とはどんなものがあるでしょうか。

取得のしやすさと学習内容の充実ぶりから考えて、メンタル心理ミュージックアドバイザーをおすすめします。 比較的短期間で取得を目指せて、かつ現場ですぐに利用できる実践的な知識と技術を学べます。
メンタル心理ミュージックアドバイザー

おすすめ資格講座

おすすめ資格講座

音楽療法士を目指すうえでおすすめの資格、メンタル心理ミュージックアドバイザーは、独学で学習して受験することも可能ですが、効率よく確実に資格取得を目指せる専用講座がいくつか用意されています。

その中でも特に効果的に学習でき、スムーズに資格取得を目指せるおすすめ講座を2種類紹介します。

7-1メンタル心理ミュージックアドバイザーW資格取得講座 | 諒設計アーキテクトラーニング

諒設計アーキテクトラーニングは、様々な資格の講座を数多く提供している専門業者です。

メンタル心理ミュージックアドバイザーW資格取得講座の利用により、メンタル心理ミュージックアドバイザーと音楽療法カウンセラーの2つの資格取得を同時に目指せます。 予備知識が全くない状態からでも6ヶ月間で十分に資格取得のレベルに到達できる内容構成になっています。 最短で2ヶ月という短期間でのカリキュラム完了も可能です。 <講座の種類>
講座種類 受講料 特徴
通常講座 59,800円(税込)
スペシャル講座 79,800円(税込) 卒業と同時に無試験で資格取得となる
スペシャル講座を卒業すると、受験することなく2つの資格を取得できます。 通常講座よりも2万円高額になりますが、それぞれの資格試験の受験料が1万円ということを考えると、総額負担は同じと言えます。 確実に2つの資格を取得したいのであれば、スペシャル講座がおすすめです。
メンタル心理ミュージックアドバイザーW資格取得講座

7-2音楽療法資格取得講座 | SARAスクール

SARAスクールも、数多くの資格取得用講座を提供する専門業者です。

音楽療法資格取得講座は非常にわかりやすくまとまった構成になっています。 予備知識がなくても所定のカリキュラムをこなすことで十分に合格できる能力が身につきます。 <講座の種類>
講座種類 受講料 特徴
基本コース 59,800円(税込)
プラチナコース 79,800円(税込) 卒業と同時に無試験で資格取得となる
プラチナコースは基本コースに比べ2万円費用が高くなりますが、カリキュラム修了と同時に無試験でメンタル心理ミュージックアドバイザーと音楽療法カウンセラーの2つの資格を取得できます。 受験料が1資格当たり1万円なので、2資格を取得する場合の費用総額は同じになります。 確実に資格取得を目指したい方はプラチナコースの選択をおすすめします。
音楽療法資格取得講座
日本メディカル心理セラピー協会編集部
心理カウンセラーやカラーセラピーやカウンセリング、整体、リンパケアセラピスト、占い等多岐に渡る資格を認定する日本メディカル心理セラピー協会編集部が運営するコラムです。仕事やプライベートでも役立つ資格が取得できます。ライフスタイルに合わせて柔軟に学べる点が魅力です。
日本メディカル心理セラピー協会

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