宿曜占星術はどんな占い?歴史・特徴・占い方を解説!

宿曜占星術はどんな占い?歴史・特徴・占い方を解説!

記事作成日:2025.05.28

あなたは人生の岐路に立ったとき、どのような選択をすれば良いか迷ったことはありませんか?恋愛、仕事、人間関係など様々な悩みを抱えた時、占いに頼りたくなることもあるでしょう。数ある占術の中でも、古来から伝わる宿曜占星術は高い的中率と深い洞察力で多くの人に支持されています。本記事では、宿曜占星術の歴史から占い方、活用法までを高校生でも理解できるように詳しく解説していきます。

目次

宿曜占星術とは?基本概念を知ろう

宿曜占星術について聞いたことはあっても、詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。この占いは単なる占いではなく、古代から伝わる天文暦法と深く関わっています。ここでは宿曜占星術の基本的な概念について解説していきます。

1-1宿曜占星術の定義と概要

宿曜占星術とは、月の運行を基にした東洋の占星術です。人が生まれた日の月の位置によって決まる「宿」を割り出し、その人の性格や運勢、吉凶などを占います。「宿曜」という名前は、真言密教の経典「宿曜経」に由来しています。
宿曜占星術の特徴は、太陽ではなく月の動きを中心に見る点です。西洋占星術が太陽の位置で12星座を決めるのに対し、宿曜占星術では月の位置から27または28の「宿」を判断します。各宿には固有の性質があり、人生の流れを読み解くことができます。

1-2宿曜占星術の起源と歴史

宿曜占星術の起源は古代インドにあります。およそ3000年以上も前からインドで行われていたと言われており、当時は「ナクシャトラ」と呼ばれていました。その後、シルクロードを通じて中国へと伝わり、中国独自の発展を遂げます。
中国では古くから天体の動きと人間の運命を結びつける考え方がありました。宿曜占星術はそうした伝統的な思想の上に立って発展し、やがて「二十七宿」や「二十八宿」といった概念が確立されました。日本では平安時代に最も栄え、重要な判断の指針となりました。

1-3宿曜占星術と西洋占星術の違い

宿曜占星術と西洋占星術は、どちらも天体の動きから人の運命を占うという点では共通していますが、いくつかの重要な違いがあります。最大の違いは、西洋占星術が太陽の動きを重視するのに対し、宿曜占星術は月の動きを基本としている点です。
また、宿曜占星術は個人を宇宙の一部と捉え、天地自然との調和を重視する傾向があります。さらに、陰陽五行思想を基盤としているため、5元素と陰陽の相互作用を重視します。西洋占星術は12星座と10惑星の関係から運勢を判断します。

宿曜占星術の発展と伝承

宿曜占星術がどのようにして誕生し、発展してきたのかを知ることは、この占術をより深く理解する助けになります。インドから始まり、中国を経て日本に伝わった宿曜占星術の歴史的な流れを見ていきましょう。

2-1インドから中国へ

宿曜占星術は古代インドで生まれた「ナクシャトラ」と呼ばれる占術が起源です。ナクシャトラでは、月が通過する27または28の星座に基づいて占いが行われていました。これが仏教とともにシルクロードを通って中国に伝わりました。
中国への伝来の詳しい経緯については記録が少なく不明な点も多いですが、仏教の経典とともに伝わったと考えられています。中国に伝わった宿曜占星術は、中国古来の天文学や陰陽五行説と融合し、独自の発展を遂げました。

2-2日本への伝来と発展

宿曜占星術が日本に伝わったのは奈良時代から平安時代にかけてだとされています。当時、中国の進んだ文化や技術を積極的に取り入れていた日本は、宿曜占星術についても強い関心を示しました。
日本での宿曜占星術は、平安時代に最も栄えました。特に宮中では、重要な政治的決断や儀式の時期を決める際に宿曜占星術が用いられるようになりました。江戸時代になると、民間にも広く普及し、日常生活の指針となりました。

2-3空海の役割と影響

宿曜占星術の日本への伝来において、特に重要な役割を果たしたのが弘法大師空海です。空海は遣唐使として中国に渡った際に、宿曜占星術の知識を習得し、帰国後に日本に広めたとされています。
空海は中国で得た宿曜占星術の知識を日本の文化や社会に適合するよう独自に研究し調整を加えました。彼は宿曜占星術を単なる占いではなく、仏教の教えを実践するための手段として位置づけました。現在の日本に曜日の概念があるのも、空海の功績と言われています。

宿曜占星術の仕組みを知ろう

宿曜占星術の奥深さを理解するためには、その基本的な仕組みを知ることが大切です。ここでは、宿曜占星術の核となる概念について詳しく見ていきましょう。

3-1二十七宿と二十八宿

宿曜占星術の中心となる概念が「宿」です。この宿には、二十七宿と二十八宿という2つの系統があります。二十七宿は月の運行に基づいて設定された27の星座のことで、日本の宿曜占星術ではこちらが主に用いられています。
二十七宿は以下の通りです。
昴宿(ぼうしゅく)
畢宿(ひっしゅく)
觜宿(ししゅく)
参宿(しんしゅく)
井宿(せいしゅく)
鬼宿(きしゅく)
柳宿(りゅうしゅく)
星宿(せいしゅく)
張宿(ちょうしゅく)
翼宿(よくしゅく)
軫宿(しんしゅく)
角宿(かくしゅく)
亢宿(こうしゅく)
一方、二十八宿は主に中国で用いられていた体系で、風水などを占う際に使用されます。28の宿が四方に7宿ずつ配置され、四神に対応しています。

3-2宿の分類と特徴

二十七宿はその性質によって、7つのグループに分類されます。それぞれのグループには特徴があり、その人の性格や運勢を読み解く手がかりとなります。
・安重宿:畢宿、翼宿、斗宿、壁宿
経済的に恵まれ、安定した人生を送れる傾向があります。
・和善宿:觜宿、角宿、房宿、奎宿
コミュニケーション能力が高く、周囲から愛される知的な性格です。
・悪害宿:参宿、柳宿、心宿、尾宿
個性的で独自の道を進む傾向があり、独特の分野で成功することも。
・急速宿:鬼宿、軫宿、婁宿、胃宿
適応力が高く柔軟性があり、人間関係も上手に築けます。
・猛悪宿:星宿、張宿、箕宿、室宿
自分の信念を持ち、困難に立ち向かう強さを持っています。
・剛柔宿:昴宿、氐宿
二面性があり、芸術的センスに恵まれている特徴があります。
・軽燥宿:井宿、亢宿、女宿、虚宿、危宿
真面目で地道な努力家ですが、時に思いつきで行動することも。

3-3九曜と十二運の関係性

宿曜占星術では、二十七宿のほかに「九曜」と「十二運」という概念も重要です。これらが組み合わさることで、より詳細な占いが可能になります。
九曜とは、太陽、月、火星、水星、木星、金星、土星、ラーフ、ケートゥの9つの天体のことです。これらの天体の位置関係によって、その人の運勢や性格に様々な影響が現れると考えられています。
十二運は木星の周期を12で割った各期間のことで、それぞれの運に特徴があります。十二運と二十七宿、九曜を組み合わせることでより精密な鑑定が可能になります。

宿曜占星術の占い方法

宿曜占星術で自分の運勢や性格を知るためには、まず自分の宿を知る必要があります。ここでは、宿曜占星術における具体的な占い方法について解説します。

4-1宿の割り出し方

宿曜占星術では、生年月日から自分の宿を割り出します。これは複雑な計算を伴うため、一般的には専門の占い師に依頼するか、書籍やインターネットの計算ツールを利用することが多いです。
基本的な宿の割り出し方は以下の通りです。
・生年月日を旧暦(太陰太陽暦)に変換する
・旧暦の月と日から「宿曜経」に基づいて宿を特定する
・必要に応じて出生時刻も考慮する
宿の周期は27または28日なので、例えば1984年5月4日生まれと2020年5月4日生まれの人では、異なる宿になる可能性があります。また、同じ日に生まれた人でも、生まれた年が違えば異なる宿となることもあります。

4-2自分の宿を知るには

自分の宿を知る方法はいくつかあります。専門的な知識がなくても、以下の方法で自分の宿を調べることができます。
最も確実な方法は、宿曜占星術を専門とする占い師に鑑定してもらうことです。生年月日と可能であれば出生時刻を伝え、正確な宿と詳細な解釈を教えてもらいましょう。

また、宿曜占星術に関する書籍やウェブサイトの中には、生年月日から宿を割り出す早見表や計算ツールを提供しているものがあります。スマートフォンアプリの中には、生年月日を入力するだけで宿を自動計算してくれるものもあります。手軽に自分の宿を知りたい人におすすめです。

宿曜占星術による性格診断

宿曜占星術の最も魅力的な側面の一つは、詳細な性格診断ができる点です。あなたの宿を知ることで、自分自身の特性をより深く理解することができます。

5-1宿による性格傾向

宿曜占星術では、それぞれの宿が持つ特性によって、その人の基本的な性格傾向が決まるとされています。例えば、いくつかの代表的な宿の性格傾向を見てみましょう。
・角宿(かくしゅく)
リーダーシップに富み、積極的で行動力がある性格です。目標に向かって真っ直ぐに進む傾向がありますが、時に頑固で自分の意見を押し通そうとする面もあります。
・亢宿(こうしゅく)
独立心が強く自由奔放な性格です。束縛を嫌い、新しいことに挑戦することを好みます。創造性に富み、独自の視点を持っていますが、協調性に欠ける面もあるかもしれません。
・氐宿(ていしゅく)
優しく協調性のある性格です。周囲との調和を大切にし、人の気持ちを汲み取るのが上手です。ただし、優柔不断な面もあり、決断に時間がかかることもあります。
・房宿(ぼうしゅく)
感受性が豊かで芸術的センスに恵まれています。繊細な心の持ち主で、美しいものに惹かれる傾向があります。しかし、感情の起伏が激しく、時に現実逃避をしてしまうこともあるでしょう。

5-2各宿の長所と短所

宿曜占星術では、それぞれの宿が持つ長所と短所を理解することで、自己成長につなげることができます。いくつかの宿について、その長所と短所を見てみましょう。
・昴宿(ぼうしゅく)
長所:創造性と直感力の高さ。芸術的な才能があり、独創的なアイデアを生み出すことができます。
短所:気分屋でやや現実離れした考え方をすることがあります。
・畢宿(ひっしゅく)
長所:堅実さと忍耐強さ。地道な努力を惜しまず、確実に目標に向かって進みます。
短所:やや保守的で変化を好まない傾向があります。
・觜宿(ししゅく)
長所:知的好奇心の強さと分析力。物事を論理的に考え、問題の本質を見抜く力があります。
短所:理屈っぽく感情面を軽視してしまうことがあります。
・参宿(しんしゅく)
長所:行動力と勇気。困難にもひるまず立ち向かう強さを持っています。
短所:衝動的になりやすく、計画性に欠けることがあります。

5-3宿によるタイプ分け

宿曜占星術では、27の宿をいくつかのタイプに分類することで、より分かりやすく性格傾向を把握することができます。ここでは、宿曜占星術における代表的なタイプ分けを紹介します。
・活動的なタイプ
角宿、亢宿、参宿、鬼宿など。積極的に行動し、エネルギッシュで外向的な性格です。リーダーシップを発揮することが多く、新しいことに挑戦するのを好みます。
・安定志向のタイプ
氐宿、房宿、畢宿、壁宿など。着実で堅実、安定を重視する性格です。忍耐強く、地道な努力を続けることができます。変化よりも安定した状況を好みます。
・柔軟なタイプ
心宿、尾宿、箕宿、胃宿など。適応力が高く、状況に応じて臨機応変に対応できる性格です。多面的な視点を持ち、コミュニケーション能力に優れています。
・創造的なタイプ
昴宿、女宿、柳宿、張宿など。創造性豊かで、芸術的センスや独創的なアイデアを持つ性格です。感受性が強く、直感力に優れています。

宿曜占星術と相性占い

宿曜占星術の魅力的な側面の一つは、人間関係の相性を占えることです。恋愛や仕事における人間関係を改善するためのヒントが得られるでしょう。

6-1相性を測る宿曜の手法

宿曜占星術では、それぞれの宿が持つ性質や特徴を基に、相性の良し悪しを判断します。基本的には、二人の宿の関係性から相性を測る方法が一般的です。まず最も基本的な方法は、二人の宿の組み合わせを直接見て判断する「宿同士の相性分析」です。次に陰陽五行説に基づき、宿同士の関係が「相生」(互いに助け合う関係)か「相剋」(互いに抑制する関係)かを分析します。
これは東洋哲学の根幹をなす考え方で、五行(木・火・土・金・水)の相互作用に基づいています。また、二十七宿上での距離によって相性の度合いを判断することもあります。例えば、対宿(180度反対の位置にある宿)は葛藤を生じやすいとされています。さらに、二人の九曜(太陽、月などの天体)の配置関係も相性に影響します。これらの要素を総合的に分析することで、より詳細な相性の傾向を把握することができるのです。

6-2相性が良い宿と悪い宿

宿曜占星術では、宿同士の相性について、一般的に良いとされる組み合わせと悪いとされる組み合わせがあります。代表的な例を見てみましょう。
角宿と氐宿は、リーダーシップのある角宿と協調性のある氐宿という特性から、お互いの長所を活かし合える良い関係を築けるとされています。亢宿と房宿の組み合わせも、自由を好む亢宿と感受性豊かな房宿が互いに刺激し合える創造的な関係となります。
心宿と尾宿はどちらも感受性が高く、深い理解で結ばれやすい組み合わせです。
昴宿と畢宿は、創造性のある昴宿と堅実な畢宿がバランスの取れた関係を築けます。一方で相性が悪いとされる組み合わせもあります。
角宿と亢宿は、どちらもリーダー気質が強く主導権を争う傾向があるため、衝突しやすい組み合わせとされています。
氐宿と房宿も、どちらも優柔不断な面があり、決断力に欠ける関係になりがちです。
ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、個人の成長や意識次第で、相性の悪さを克服することも十分可能です。

6-3人間関係改善への活用法

宿曜占星術の知識は、人間関係の改善に大いに役立てることができます。自分と相手の宿の特徴を理解することで、コミュニケーションの質を高め、お互いの関係をより良いものにするための具体的な方法を見つけることができるでしょう。
まず重要なのは、自分と相手の宿の特徴を理解することです。お互いの基本的な性格傾向や価値観を知ることで、行動や反応の理由が理解しやすくなります。次に、相手の宿が持つ強みを尊重し、弱みに配慮することが大切です。相手の得意な部分を認め、苦手な部分については思いやりを持って接することで、より良い関係を築けます。また、コミュニケーションスタイルを調整することも効果的です。
例えば、論理的な説明を好む觜宿の人には理論的に話し、感情的な表現を好む房宿の人には共感を示すなど、相手に合わせた話し方を心がけるとよいでしょう。さらに、潜在的な衝突を予測し、対処することも重要です。相性の悪い宿同士の場合、どのような点で衝突が起きやすいかを前もって知っておくことで、問題を未然に防いだり、早期に解決したりすることができます。
例えば、積極的な角宿の人と慎重な畢宿の人が一緒に仕事をする場合、お互いの異なるアプローチを尊重し合う姿勢が大切です。このように宿曜占星術の知恵を活用することで、人間関係の質を高め、より充実した人間関係を築くことができるでしょう。

より深く宿曜を学びたい方へ

宿曜占星術をもっと深く知りたい方には、「宿曜占星術アドバイザー資格」の取得がおすすめです。この資格では、27の宿の特徴や相性、運勢の読み方など幅広い知識が身につきます。試験では基本知識はもちろん、各宿の特徴、九曜星、十二宮についてなど、専門的な内容が問われます。特別な受験資格は必要なく、誰でもチャレンジできるのが魅力です。
勉強するための講座もいくつか用意されています。SARAスクールジャパンの「宿曜占星術資格取得の通信教育講座」や、諒設計アーキテクトラーニングの「宿曜占星術アドバイザーW資格取得講座」などが人気です。これらの講座は自宅で自分のペースで進められるので、仕事や家事で忙しい方でも無理なく学べます。テキストや動画を使って基礎からしっかり学べるので、初めての方でも安心です。
昔から伝わるこの占いの知恵を現代に活かして、自分の成長や他の人の手助けに役立ててみませんか?まずは各講座の資料を請求して、自分に合った学び方を見つけることから始めてみるといいでしょう。宿曜占星術の世界があなたの人生をより豊かにするきっかけになるかもしれません。

まとめ

宿曜占星術は、古代インドに起源を持ち、中国を経て日本に伝わった伝統的な占星術です。月の運行を基に27または28の宿を設定し、人の性格や運勢を占うこの方法は、古来より多くの人々の生活に影響を与えてきました。特に日本では、弘法大師空海によって伝えられ、独自の発展を遂げてきたのです。日々の悩みや人生の岐路に立ったとき、宿曜占星術の知恵を借りることで、より良い選択への道しるべとなることでしょう。ぜひ自分の宿を知り、その特性を活かした生き方を模索してみてください。あなたの中に眠る可能性が、宿曜占星術によって開花するかもしれません。

日本メディカル心理セラピー協会編集部
心理カウンセラーやカラーセラピーやカウンセリング、整体、リンパケアセラピスト、占い等多岐に渡る資格を認定する日本メディカル心理セラピー協会編集部が運営するコラムです。仕事やプライベートでも役立つ資格が取得できます。ライフスタイルに合わせて柔軟に学べる点が魅力です。
日本メディカル心理セラピー協会
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