腸内環境を改善するとどうなるの?糖質制限のやり方と効果をご紹介!

腸内環境を改善するとどうなるの?糖質制限のやり方と効果をご紹介!

記事作成日:2023.06.05
腸内環境を改善するとどうなるの?糖質制限のやり方と効果をご紹介!

我々は生きていく為に、日々様々な食事からその身体に栄養を吸収しています。
身体に取り入れた栄養分のうち、食べカスをはじめとした不要となってしまったのものが、排便などとなって排出しています。

目次

腸内環境を改善するとどうなるのか

腸内環境を改善するとどうなるのか

1-1腸内環境とは

我々は生きていく為に、日々様々な食事からその身体に栄養を吸収しています。
身体に取り入れた栄養分のうち、食べカスをはじめとした不要となってしまったのものが、便などとなって排出されます。
この排泄行為は、我々の生活とは切っても切れない大切な行為ですが、「汚い」「臭い」などといったネガティブなイメージが大きく、トイレにすぐ流されてしまいます。
しかし、このすぐに流されてしまう便には身体の状態、特に腸の状態を知らせる情報が沢山詰まっているんです。腸内環境を知る事は、身体の健康状態を把握する事にもつながります。
この「腸内環境」ですが、言葉を聞いたことはあってもどのような仕組みなのかも含めて具体的にしっかりと理解している方は少ないのではないでしょうか。
腸内環境、つまり腸内の健康状態は腸内に生息する菌のバランスで決まります。
腸内細菌には我々の身体にとって良い働きをする「善玉菌」と、身体にとって良くない働きをする「悪玉菌」、善玉菌と悪玉菌のバランス次第で優勢な方に加勢する「日和見菌」の3種類に大別されます。

腸内環境の良し悪しは、上記の3種類の菌のバランスによって決まってきます。

1-2腸内環境を改善したらどのようなメリットがあるの?

腸内環境を整え、改善する事で全身の健康に繋がると考えられています。
ここでは腸内環境を整えるメリットについてご紹介していきます。

腸内環境を整えると大きく3つのメリットがあると考えられています。
1つめのメリットは、「便通を整える」事です。
腸内環境はその働きから便通と大きく関係していると考えられており、腸内環境を改善し、善玉菌を増やして腸の働きを良くすることで便秘になりにくい身体を作る事ができると考えられています。
また前述の通り、腸内環境は大腸の健康とも深くかかわっているため、腸内環境を改善し、善玉菌を増やす事で腸内フローラのバランスが整えられ、下痢になりにくい身体を作る事ができると考えられています。

2つめのメリットは「免疫力があがる」事です。
腸内環境を改善する事は全身の健康にもつながります。ご存知の方も少なくないかもしれませんが、人間の免疫細胞は腸の中にも存在しており、人間が持っている免疫細胞の実に半分以上が腸の中に分布しています。
その為、腸内環境を改善し、腸内細菌の働きを高めていくことで免疫力も同時に高められると考えられています。

3つめのメリットは「ダイエットにも効果がある」事です。
腸内環境の良し悪し、つまり腸内細菌バランスと肥満には関連があると考えられています。
肥満の原因は主に、食事などから取り入れたエネルギーを使いきる事ができずに、脂肪として体内に蓄積してしまう事によって引き起こされます。腸内細菌の種類の1つである「フィルミクテス門」と呼ばれる菌は食事からエネルギーを多く取り込んでしまうため、このフィルミクテス門が腸内に多い方は肥満になりやすいと考えられています。
また、ダイエットに効果的な「糖質制限」では腸内環境が悪くなりやすいので、腸内環境の改善と並行して取り組む事で効果的なダイエットに効果がでると考えられています。

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腸内環境の改善方法とは

腸内環境を改善するために、代表的な方法が2つあります。
ここではどのように腸内環境を改善するのかについてご紹介していきます。

腸内環境の改善方法とは

2-1食事で腸内環境を整える

腸内環境を改善するための効果的な方法の1つめは、「食事」で腸内環境を改善する方法です。善玉菌を多く含む食品であったり、善玉菌を増やす事をサポートしてくれる食品を選び、毎日継続的に摂取をする事で腸内環境の改善が期待できると考えられています。

腸内環境の改善に期待ができる食品は、オリゴ糖、食物繊維、乳酸菌、グルタミンです。食物繊維は野菜や果物、海藻類に、乳酸菌はヨーグルト等に代表される発酵食品に、グルタミンは肉や魚、卵などに多く含まれています。

日々の食事の中で意識的に摂取することで、腸内環境の改善を目指してみましょう。

2-2運動で腸内環境を整える

腸内環境を改善するために効果的な方法の2つめは「運動」です。
適切な頻度での適度な運動は、自律神経にも良い影響を与え、腸の活性化にもつながります。ラジオ体操や20~30分程度の散歩やジョギング、ストレッチなどの少し軽めな運動や、お腹に刺激を与えるため、軽めな腹筋なども効果的と言えます。

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糖質制限のメリット・デメリットについて

前章までは腸内環境の改善によるメリットをご紹介しました。その中でも「ダイエットに効果がある」事に興味を持った方も少なくないかもしれません。この章ではダイエットに効果的な腸内環境の改善と相性の良い糖質制限についてご紹介します。

糖質制限のメリット・デメリットについて

3-1糖質制限のメリット

糖質制限のメリットはもちろん、「ダイエットに効果的である」事です。
ではなぜダイエットに糖質制限が良いのかについてご紹介します。
糖質制限のメリットは大きく4つあります。

まず1つめのメリットは「結果が出やすい」事です。糖質制限でのダイエットは過度な運動や食事量を大きく減らす断食のような辛いものではなく、1日に摂取する糖質量を減らす代わりに、脂質やタンパク質を意識的に摂取するというシンプルな方法ですので、誰にでも挑戦しやすいです。また結果も比較的現れややすい為、モチベーションも保ちやすいのもメリットといえます。

2つ目のメリットは「筋肉量が減らない」事です。
糖質だけでなく、摂取するカロリーそのものを減らす断食のような方法では、体重は減りやすいですが同時に筋肉量も減ってしまいます。筋肉量が減ってしまうと、筋肉量によって支えられている基礎代謝も落ち込んでくるため一時的には体重を減らす事ができても、将来的に痩せにくくなったり、反動でリバウンドしてしまう可能性が高まる事があります。糖質制限の場合は糖質の代わりにタンパク質を多く摂取する為、筋肉量は減る可能性は少ないと考えられています。

3つ目のメリットは「食事の量の制限がない」事です。
糖質制限では、摂取するカロリーには制限を設ける必要はないため、食事の量を無理に減らす必要はありません。もちろん糖質がないものを過度に摂取すると糖質制限の効果が薄まる可能性があるので推奨しませんが、ダイエットの強敵である「空腹」と戦う必要はないため、続ける事ができ、その結果ダイエット成功の可能性が高くなります。 このストレスがないのもメリットの1つといえます。

4つめのメリットは「美肌やむくみの解消も期待できる」事です。
糖質制限では、質の良いタンパク質や油を摂取する事によって、美肌やむくみの解消も期待できると考えられています。

3-2糖質制限のデメリット

良い事だらけに見える糖質制限によるダイエットですが、もちろんデメリットと呼べる注意点もあります。

糖質制限の注意点は「体調不良になる可能性」がある事です。

糖質制限では、糖質がない(または少ない)食事でダイエットを行いますが、糖質が少ない肉類であれば何でも、いくらでも食べてよいと勘違いしてしまい、から揚げなどの脂っこい料理の過剰摂取や野菜をほぼ摂取しない事で栄養バランスが偏り、それにより体調不良を生じてしまう可能性があります。
また、ついついストイックになりすぎて過度な糖質制限をすると、低血糖となりイライラや動悸、めまいなどの症状の原因になることもあり危険です。

糖質のみを気にして野菜を食べないと、食物繊維が不足し、めまいや便秘、冷え性等を引き起こします。こういった体調不調を事前に防止するため、腸内環境の改善と同時に行うのがより効果的といえます。

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糖質制限の行い方と食事とは

4-1糖質制限の正しい行い方

糖質制限の方法はその程度により大きく2つに分けられます。
厳格な糖質制限では1日の糖質を60g以下に、1食の糖質を20g以下に抑えます。
美味しく楽しく続けやすいゆるやかな糖質制限はロカボと呼ばれ1食の糖質を20g〜40gに抑えます。
食後の高血糖によるインスリンの分泌を抑えるのが目的なので1食あたりというところが大切です。
ご飯やパンと、麺類といった炭水化物にはもちろん、それ以外の調味料やおかずにも糖質が含まれているため、1回の食事で摂取する糖質を20g(〜40g)以下に抑えるためには意識的に上記の摂取を避ける必要があります。
また糖質を制限するだけではなく、たんぱく質や良質な油は積極的に摂取するようにしましょう。1種類ではなく複数組み合わせて摂取する事がおすすめです。

また、タンパク質の摂取にこだわるあまり肉類を中心とした食生活にはせず、意識的に食物繊維が豊富な野菜を摂取することも重要です。
食材を選ぶときには、前述の腸内環境の改善に役立つ食材とも組み合わせて摂取することで、健康的にダイエットを進めていくことができます。

4-2糖質制限中に控えたい食事

ここでは、糖質制限中に控えたい食事についてご紹介します。
前述の通り、ごはんやパン、麺類等の炭水化物やそれに準ずるおかずには糖質が多く含まれているため摂取は推奨されておりません。
食材を選ぶ際には、糖質をチェックするクセをつけるのがおススメです。
また、お酒を飲む方は、糖質0の蒸留酒や発泡酒、辛口のワインなどがおススメです。
ビールや日本酒、カクテル、甘口のワインなどは糖質を多く含むためできれば避けた方が無難です。

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まとめ

まとめ

本記事では、腸内環境の改善と糖質制限におけるダイエットについて解説しました。
この2つの方法をうまく活用することで健康的にダイエットを成功する可能性が高くなります。ご紹介した方法や注意点などを十分に理解したうえでチャレンジしてみてください

この記事の監修医師SUPERVISOR

宝田美佐子先生
宝田美佐子

千葉大学医学部卒。
千葉西総合病院、松本脳神経外科内科クリニック狛江市に勤務。
総合内科専門医、消化器病専門医、消化器内視鏡専門医。
2歳男児の母として子育てにも奮闘中。

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