ピラティスやヨガを始めてみようかな、と思った方ならきっと感じたことがあるはず。ピラティスと聞くと、ヨガと似たあれでしょ?と 思う方も多いかと思います。それは、どちらもマットの上でストレッチをするというイメージがついてしまっているからではないでしょうか。

今回は、似ているようで似ていないピラティスとヨガの違いについて紹介していきます。

ピラティスとヨガの違い

まずは、ピラティスとヨガの違いをわかりやすく見ていきましょう。

目的の違い

ピラティスとヨガは目的に大きな違いがあります。

・ヨガは修行や精神安定、メンタルケア、心身を整える
ヨガの本来の目的は自我を超えるところにあります。自分というエゴを忘れ、日本でいう悟る感覚に似ているかもしれません。無心の状態、それを瞑想によって極めることがヨガの修行です。

そのために、アーサナと呼ばれるヨガのポーズができました。アーサナはシンプルにいうと、座禅をして瞑想ができる状態に体を持って行くために行われます。ヨガは、このアーサナだけが有名になりましたが、例えばシスターが貧しい人のために仕えたり、読書をして知恵をつけたりすることもヨガの一種です。

・ピラティスはインナーマッスルを鍛えるエクササイズ
ピラティスはメンタルを鍛えるというより、インナーマッスルを鍛えたり、体幹を鍛えたりすることで姿勢を改善につながります。これが、身体のパフォーマンスを向上させ、怪我の予防にも繋がります。もちろんピラティスのエクササイズによって、健康になり心もリフレッシュできることはピラティスのポジティブな面です。

それぞれの起源

起源の違いを見ていきたいと思います。

ピラティス

・ピラティスは戦争で負傷した人のリハビリ目的で考案
ピラティスは第一次世界大戦中に、従軍看護師出会ったジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティスによって、兵士のリハビリを目的に開発されたエクササイズです。体幹や骨格の改善、強化に重きをおいており、呼吸法は胸式呼吸を行います。最終的には健康へと導くことがピラティスの目的です。

・病院のベッド上でも鍛えられるように開発されている
戦時中に開発されたエクササイズのため、物が不足して時代でした。そのため、ジョセフ・ピラティスは、ベッドのスプリングを使ってエクササイズ器具を考案し、ベッドの上でエクササイズができるようにしました。これらの専用器具を使うことで、約600種類のエクササイズを行うことができます。

・筋肉強化、ボディメイク、筋トレ
ピラティスの目的は、体幹の強化や姿勢の改善にあります。体幹の強化をすることでインナーマッスルを鍛え、それがボディメイクやダイエット効果へとつながります。もちろんヨガのポーズも取り入れたりしますが、メインは筋トレやインナーマッスルを鍛えることと考えていいでしょう。

ヨガ

・インドで発祥
ヨガは4500年以上前の古代インドが発祥です。インドの思想体系に根ざした修行や治療法で、最終的に無心の境地、悟りにたどり着くことが目的とされます。

ヨガではプラーナと呼ばれる空気のエネルギーを体に取り入れ、それによって体を活性化させたりリラックスさせたりすることができます。呼吸は腹式呼吸で、この呼吸だけでも何種類もの呼吸法をマスターする必要があります。アシュラムを訪ねると、呼吸、アーサナ、チャクラ、そして瞑想と授業が行われます。

・体を整えるものではなく、本来は思想や精神統一
本来のヨガは、体がメインではありません。エゴをなくし無心になることが、ヨガの目的です。そのためにアーサナなどのヨガのポーズを修行することで座禅を組み瞑想が出来るようになります。ヨガのポーズだけが有名になってしまいスポーツと勘違いする人も多いかもしれませんが、ヨガの本来の目的は精神を整えることです。

・思想体系に根ざした修行・治療法
ヨガとは「調和」を占める単語で、何千年も前からインド哲学の1つで勉強されていました。仏教よりも先に確立された哲学で、とても長い歴史を持っています。

体の中の物質的状態に調和が取れると、本当の自分を見ることができると言われており、そのためにアーサナなどの修行をし、調和を取るために治療法として使われます。

ピラティスとヨガが似ているといわれる理由

ピラティスとヨガは似ていると言われることが多いですし、実際には多くのポーズはヨガからピラティスに取り入られています。どちらも呼吸が大事な要素になっており、どちらもジムでも筋トレとは違う面を持っています。

ピラティスはヨガの動きが取り入れられている

ピラティスのエクササイズにはヨガのポーズが取り入れられています。

例えば、前屈のパッシモッタナーサナはピラティスにも取り入られていますし、ヨガの橋のポーズもピラティスで使われるポーズです。このように、ピラティスでは、ヨガを垣間見ることもできます。

両方とも呼吸を意識している

ピラティス、ヨガ、どちらもエクササイズ中の呼吸がとても重視されています。ピラティスの胸式呼吸は、交感神経を活発化させ、頭をすっきりとさせてくれます。

ヨガの呼吸法は、自律神経を活発化させたり、沈静化させたりします。ストレスがたまっているとき、またエクササイズにより心拍数が上がっている時は沈静化させ、朝起きた時や鬱の症状がある方には活発化する呼吸法を使います。

どちらも心身を健やかな状態に整える

ピラティスもヨガも、心そして体ともに健康な状態に持って行くことができます。やり方、目的は違いますが、エクササイズすることによって姿勢を正し、インナーマッスルを鍛え、そして心も落ち着ける効果があります。どの年齢、そしてどのレベルの人にも合わせることができるエクササイズです。

ピラティスorヨガの選び方

どちらにしようかなとお悩みの方は

ピラティス

○骨格の歪みや筋力低下が気になるひと、日頃から運動不足のひと
ピラティスが合っている人は、例えば姿勢の悪さが気になる方、また常にパソコンの前で働いていて運動不足の人などです。また事故やスポーツによって怪我をした方のリハビリにも最適です。

ヨガ

○日々のコンディションを整えたい、精神を安定させじっくりケアしたいひと
ヨガが合っている人は、体を鍛えるだけでなく精神的な安定を求めている人です。普段からストレスが溜まる仕事をしていたり、それによって落ち込んだり、自分の自信がない、悲しい出来事があった方など、普段から運動量が少ないなどはあまり関係なく、精神的に落ち着きたいと思っている人が多いようです。

ピラティスとヨガの違いについてのまとめ

ピラティスとヨガの違いがわかると、どちらが自分に合っているか選びやすくなります。

ピラティスは、インナーマッスルを鍛え姿勢を正し、強い筋肉を作ることが重視されます。そして、ピラティスの本来の目的であるリハビリにも使うことが可能なため、幅広い年齢、レベルに対応することができるエクササイズです。

また、精神的な部分より体に重きをおいているため、ダイエット効果も期待できます。

ヨガは、ピラティスのように姿勢を改善ししなやかな体を作るだけでなく、さらにプラス心のケアも行います。
感情的になってしまいがちな方や、鬱で悩んでいる方にも効果が期待できますし、修行は数年という短期間だけでなく生涯続くことでしょう。

長く続けることによって、ピラティスのようにインナーマッスルを鍛えることにもつながっていきます。目的やエクササイズ内容には違いがありますが、どちらにも素晴らしい効果があります。是非ご自身にあったエクササイズをお試しください。