カウンセリングとは

日本メディカル心理セラピー協会カウンセリングとは

記事作成日:2023.06.05
カウンセリングとは

近年、精神的および心理的な不調を感じる人の割合は増えています。
カウンセリングは、そのような人にとって大きな助けとなりえます。
カウンセリングと言っても、一般的なイメージと実際のカウンセリングには違いがあります。


カウンセリングについて気になる点をまとめてみました。

目次

カウンセリングとはどういったもの?

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カウンセリングと言えば、専門家に相談をして悩みを解決してもらうようなイメージではないでしょうか?

しかし実際のところ、カウンセリングでは具体的なアドバイスは行いません。 カウンセリングは、クライエント(相談者)がカウンセラー(心理学的な専門知識を持った者)との対話によって、問題解決のための糸口をつかむプロセスです。 精神科領域の治療の一部として位置づけられる場合もありますが、より気楽に相談ができるようなものをカウンセリングと呼ぶ場合もあります。
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1-1カウンセリングの基本

カウンセリングで重要なのは、対話です。 カウンセラーは基本的に、クライエントに対して具体的なアドバイスは行いません。
カウンセリングはあくまでクライエント自身が自己理解を深めるのが目的。
カウンセラーは心理学的な手法を用いてクライエントの言葉を引き出し、自分では気づいていなかった問題の本質に気づいたり、自分の心の深い部分を整理したりするのをサポートします。
対話とは言っても、話す中心はクライエント。カウンセラーがベラベラとしゃべるようなケースはないでしょう。
カウンセラーは、クライエントに対して決して否定的な言葉は使いません。
ありのままの状態を受け入れ、話を傾聴していきます。
クライエントにとっては、その受容される経験がカウンセリングの中で重要な体験となるのです。

1-2カウンセラーが守るべき規則

カウンセラーは、カウンセリングを行うにあたって守らないといけない規則があります。

カウンセラーは、知人など身近な人ではなく第三者である点が特徴です。
個人的な関係がなく、包み隠さず話ができるため、カウンセリング上の関係が成り立ちます。
また、カウンセリングで知り得た情報は決して他言してはなりません。それは、クライエントの家族や担任の教師などに対してでも同様。
誰にも他言されない安心感があるからこそ、本当の思いを語れるのです。
クライエントの中には、現実離れした話をしたり、非常に自己中心的な考えを持っていたりする人もいるでしょう。
しかしカウンセラーはクライエントを否定せず、一人の人間として尊重します。

1-3カウンセリングの種類

カウンセリングには、その方法によっていくつかの種類があります。

対面カウンセリング

一般的にイメージされるカウンセリングは、カウンセラーとクライエントが1対1で行うものでしょう。 対面カウンセリングではお互いに顔を合わせ話をします。
わずかな表情の変化や仕草などから伝わる情報も多く、きめ細やかなカウンセリングが可能です。
対面カウンセリングは、外部とは遮断された個室で行われます。
人目を気にせずに話ができる一方、人によっては緊張してしまい思ったように話せない場合もあるかもしれません。

グループカウンセリング

名前の通り、複数人のグループで行うカウンセリングです。 集団療法とも呼ばれます。
グループカウンセリングは、集団の力を利用したカウンセリング。
同じ悩みを持った人との交流を通して、仲間意識を持ったり考え方の違いを学んだりしていきます。
お互いに支え合う存在となるため、問題解決に向けて進みやすいとも言えるでしょう。

電話によるカウンセリング

対面での緊張が強かったり外出自体が困難であったりする場合、電話によるカウンセリングを行っているところもあります。 自宅などの自分が安心できる環境で利用できるため、対面カウンセリングに比べるとハードルは低いでしょう。
相手の顔が見えないからこそ安心して話せる場合もあります。
気軽に利用してみてほしいカウンセリング方法です。

メールによるカウンセリング

メールでカウンセリングが行えるところも増えて来ました。 対面や電話などではどうしても時間が取れない場合など、カウンセラーとのメールのやり取りで相談ができて手軽です。
誰かと話すのも困難なとき、考えが全くまとまらないときなど、メールであれば落ち着いて悩みや思いを書けるのではないでしょうか。
カウンセラーに言われた内容がなかなか頭に入らない状態でも、メールであれば何度でも読み返せます。
少しずつ頭や気持ちを整理するのにも向いています。
カウンセラーによるメールの返信は、即時とは行きません。
時間がかかるのがデメリットですが、その分ゆっくりと取り組めて良い人もいるでしょう。

オンラインでのカウンセリング

ビデオ通話やチャットなど、オンラインでカウンセリングを受ける方法もあります。 特にビデオ通話では、お互いの顔を見ながら話ができる上、わざわざカウンセリングルームなどに出向く必要がありません。
非常に便利な方法と言えます。
オンラインカウンセリングはまだ数としては少ないですが、導入しているところも増えて来ました。
ビデオ会議などに慣れている人にとっては、緊張も少なく効率良く利用できて良いでしょう。

カウンセリングの流れ

カウンセリングの流れ

カウンセリングには、大きく3つの段階があります。
カウンセラーは、その段階に沿ってクライエントとの関係作りを行っていきます。

2-1初期の段階:まずは打ち解けるのが大事

初期の段階では、何より「この人になら話しても大丈夫」「話を聞いてほしい」とクライエントが感じるのが重要。 カウンセリングは、クライエントに意欲がなければ成立しません。
カウンセラーは落ち着いて話せる環境を提供し、クライエントの構えや心の壁を取り除く作業をします。
クライエントがリラックスして話ができる状態にするのは簡単ではありません。
カウンセラーの資質や経験が問われる部分でしょう。

2-2中期の段階:問題を掘り下げる

クライエントが話を始めたら、カウンセラーは問題を整理しながらさらに詳しく話を聞きます。 直接的に関係がなさそうな出来事や情報も実は深く関係していたりするため、カウンセラーには慎重さが必要です。
必要に応じて質問を挟みながら、クライエントの話をじっくりと聞きます。
話の中から心理学的に分析をしていき、問題解決に必要なものを探るのです。
クライエント自身の人間性に問題があるケースもあり、クライエント自身が考え方や行動を変えていく必要がある場合もあります。
どの程度問題について悩んでいるのか、変わりたいとの意思はあるのかなども探らなければなりません。
共に問題解決へ進んで行けるように、信頼関係を深めながら対話を重ねます。

2-3後期の段階:日常生活へ戻るためのステップ

カウンセリングはクライエントにとって大きな支えとなりますが、いつまでもそこから卒業しなければ日常生活へは戻れません。
支えを失うのは不安ですが、カウンセリングで得た気づきや自信を持って今後の生活を送って行けるようカウンセラーは慎重にフォローします。
カウンセリング後期はクライエントも前向きとなり、一見悩みも解決したかのように見えるでしょう。
しかし、クライエントの心にはまだ不安があります。
この後期の関わりは今後の生活に大きく影響するため、カウンセラーの力量が必要です。

カウンセリングに期待できる効果

カウンセリングに期待できる効果

「カウンセリングを受ければ、悩みが解決する」と思う人は多いかもしれません。
しかしカウンセリングの目的は『悩みの解決』そのものではなく、『自分を見つめ直し、必要に応じて考え方や行動を変え、新しい自分を発見する』ことです。
単純に今抱えている悩みへの対処をするのではなく、問題の本質へとアプローチするため、今後の人生にとって大きな意味のあるものと言えるでしょう。
カウンセリングに期待できる効果としては、以下の様なものが挙げられます。

3-1話すことで気持ちが楽になる

悩みを抱えているとき、人は苦しく辛いものです。
その悩みを人に話すだけで、何だか気持ちが楽になった経験は誰にでもあるのではないでしょうか?
悩みを相談するには、もちろん相手が必要です。
話す相手を選ばないと、ちゃんと聞いてもらえなかったり、反対に批判されたりする場合もあるでしょう。
プライドが邪魔して、どうしても相談できない人もいるかもしれません。
カウンセラーは、日々の生活とは全く関係のない第三者。
悩みを話しても、それによって人間関係が崩れたりせず、批判もされません。
話した内容が外部に漏れたりもしません。
ただ話をするだけで楽になる。当たり前に思えますが、安心して悩みを話せる相手がいるのは大事です。

3-2問題点が整理される

悩みには、いくつかの問題が関係しています。
何か悩みがあるときはその問題が複雑になってしまい、本質が見えないケースが多いのです。
カウンセリングでは、カウンセラーに本音を話をしていきます。
カウンセラーはそれをうまく整理してくれるため、クライエント自身が自分の状況を客観的に把握できるでしょう。
問題点が整理されるだけでも、自分が今どうすれば良いかが分かります。
『どうして良いか分からない』⇒『どうすれば良いか分かる』
この変化は大きいです。

3-3自己肯定感が得られる

『誰かに認められたい』とは、誰もが抱く願望です。
しかし日常生活で誰かに認められる経験は、いつでも得られるものではありません。
カウンセリングでは、カウンセラーがありのままのクライエントを受け入れてくれます。
どんな話をしても認めてもらえる。その経験は自己肯定感を高め、前向きに生活をしていく力となります。

3-4人間関係がうまく行く

カウンセリングの中では、様々な気づきが得られます。
その気づきにより、人間関係がそれまでよりもうまく行くケースは多いです。
また悩みには周囲の人々が関わっている場合も多く、カウンセラーはその人々や人間関係、置かれている状況など詳しく分析をします。
その分析によって、うまくいかなかった部分がうまく行くケースもあるでしょう。

3-5自分の新たな一面を発見できる

カウンセリングとは、新たな自分探しとも言えます。
カウンセラーに話をしそれを整理してもらう中で、自分でも気づかなかった部分や新たな一面に出会うでしょう。
「今までは同じような考え方しかできなかったのに、カウンセリングを受けて視野が広がった」とはよく聞く話です。
物事を様々な視点から見るのは、カウンセラーの得意とする部分。
自分にもまた違う面があるのだと気づけると、これからの人生も送りやすくなるはずです。

カウンセリング料金の相場は?保険適応される?

カウンセリング料金の相場は?保険適応される?

カウンセリング料金には地域による差もありますが、1回60分で6,000円~10,000円程度のところが多い様です。
個人で行っているカウンセリングルームなどでは、45分・90分など時間別に料金を設定しているところもあります。
カウンセリングは高いとのイメージがあるかもしれませんが、これはカウンセリングは基本的に保険適応外のためです。

4-1カウンセリングが保険適応外の理由

病院での治療の一環として行われるものでも、保険適応外となるケースが多いのがカウンセリング。
それはなぜなのでしょうか?
カウンセリングは、心理的なストレスの軽減を目的として行われます。
これは治療効果が図りにくく、診療報酬として設定するのが難しいのです。
診療報酬を設定するには明確な基準が必要。カウンセリングはその要件を満たしにくいため、保険適応外なのです。

4-2保険適応となるカウンセリング

病院で行われるカウンセリングの中には、保険適応されるものもあります。
基本的に保険適応となるカウンセリングとは、医師が行うカウンセリングです。
ただし、医師が病院で行うからと言ってすべてのカウンセリングが保険適応となる訳ではありません。
いくつかの条件がありますので注意しましょう。
【保険適応となるカウンセリング】

小児特定疾患カウンセリングのみ、公認心理師によるカウンセリングも対象となっています。
しかし3ヶ月に1回程度は医師によるカウンセリングを必要とするなど、さらに条件が決まっているのです。

4-3カウンセリングは継続が必要

カウンセリングは、基本的に1回限りのものではありません。
回数を重ねて対話を重ねる必要があるため、費用がかさみます。
経済的な余裕がない場合には、この費用が出せずカウンセリングを受けられない場合もあるでしょう。
自治体などで無料のカウンセリングが受けられる窓口が用意されている場合があるため、そういった無料サービスを利用するのも手です。

カウンセリングを受けられるのはココ

カウンセリングを受けられる場所は様々です。
主な場所として、以下の様な場所が挙げられます。

カウンセリングを担当するのは公認心理師や臨床心理士が主ですが、民間の資格を持ったカウンセラーが行う場合もあります。
相談の内容によって、相談する場所を選択すると良いでしょう。

カウンセラーの選び方

カウンセラーの選び方

カウンセラーと言っても、その質にはかなりの差があります。
資格も様々で、主なカウンセラーの資格は以下の通りです。

カウンセラーと言えば以前は臨床心理士が主でしたが、2017年に公認心理師が誕生し、国内では初の心理職の国家資格となりました。
特に医療機関では、公認心理師の資格を必要とするところが多くなっています。
また、民間にも数多くのカウンセラー資格があります。
カウンセリングを行っている場所によって必要な資格は異なる上、特にカウンセラー資格を持たずにカウンセリング業務を行っている人もいるため注意が必要です。
しかし、カウンセリングで重要なのは『カウンセラーとの相性』。
評判の良いカウンセラーであっても、誰にとっても良いカウンセラーではないのです。
カウンセラー自身がHPなどで情報発信をする機会も増えています。
クリニックやカウンセリングルームのHPに、日記やコラムなどを掲載している場合もあるかもしれません。
そのような情報を元に、自分が「この人なら」と思えるカウンセラーを選ぶと良いでしょう。
自分でカウンセラーを選択できない場合もありますが、その場合はもし合わないと思ったらカウンセリングを終了できます。

まとめ

日本では「人に弱みを見せるのは恥ずかしい」「家庭の問題は家庭で解決するべき」などの考えが古くからあり、カウンセリング文化が根付いていないと言われています。
しかしメンタルヘルスは今や日本の大きな問題であり、より気軽に受けられるカウンセリングが求められているのは明らかでしょう。
カウンセリングとは、より私たちの身近になければならないのです。
カウンセリングの敷居が高いのは、カウンセラーへの道のりが険しいのも理由の一つでしょう。
大学や大学院で専門の勉強をするとなると、目指す人は限られます。
最近では、通信講座でもカウンセラーの資格取得が可能です。
通信講座であれば、どのような環境の人でもカウンセラーを目指せます。
何らかの社会経験を積んだ上でカウンセラーになるのも、知識や経験が増えカウンセラーとしての糧になるでしょう。
通信講座でカウンセラーを目指すのは、これからの主流となるかもしれません。

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